アジア系の俳優は表情が乏しい−−。そんな'ハリウッドの偏見'に対して、Twitter上で反感が広がっている。
「#ExpressiveAsians(表情が豊かなアジア人)」というハッシュタグをつけた、アジア系の俳優や一般人の写真や動画が相次いで投稿され、話題となっている。
騒動のきっかけは、社会学者ナンシー・ワン・ユエン氏が、ハリウッドの人種差別について書いた著書「Reel Inequality」。
アメリカの娯楽誌「ペースト」が9月6日、アジア人の俳優がいい役をもらえないことを扱った記事の中で、ユエン氏の本を引用。
ユエン氏のインタビューに対して、ハリウッドの配役担当者が語ったとされる、アジア系の俳優のキャスティングに関する発言を紹介した。
さまざまな人と仕事をしてきたが、アジア人を配役するのは難しい。多くの担当者が彼らは表情が豊かじゃないと感じているからだ
感情を固く閉ざしている
コンピューターに向かう場面や、科学者のような役ならいいが、高い演技やパフォーマンスが必要な場面では使いづらい
この記事が掲載されると、アジア系俳優への'偏見'に波紋が広がった。あるアメリカ人の女性作家がTwitter上で自身の写真を投稿し、「『ExpressiveAsians(表情が豊かなアジア人)』というハッシュタグを始めない?」と呼び掛けると、多くの人の共感を呼んだ。
このハッシュタグをつけて、アジア系俳優が見せるさまざまな表情を並べたり、表情をつくった自分の写真を投稿したりする人が相次いだ。
中には変顔しながら「この顔で十分であるのを願う」と投稿する人や、無表情な役を演じた欧米系の俳優の写真を添え、「(アジア系俳優の)代わりにとても表情が豊かなこの俳優をキャスティングしたのは素晴らしい」とコメントする人もいた。