「深海生物を八景島シーパラダイスに寄贈したら大量死」の投稿 ⇒ JAMSTEC「公式見解ではない」

謎は深まるばかりです…。

海洋研究開発機構(JAMSTEC)の名前で、深海生物を水族館「八景島シーパラダイス」に寄贈したら大量死したという内容がFacebookに8月22日に投稿され、ネット上で拡散した。

これに対してJAMSTECは25日、「元職員が非公式アカウントで投稿したもの。公式見解ではない」と説明した。深海生物の大量死は事実なのか? ハフポスト日本版でJAMSTECと八景島シーパラダイスに問い合わせたが、両者ともその質問には答えなかった。

■「50匹以上の生物が一度に死んでしまいました」

もともと、JAMSTECの深海バイオ応用研究開発グループ(MBE team)を名乗るFacebookのアカウントは3月17日、横浜市の水族館「八景島シーパラダイス」に深海生物を寄贈したと写真付きで投稿していた。

本日、うちのかわいい深海生物たちが八景島シーパラダイスへ嫁いでいきました。ヤマトコブシカジカ、シンカイハクトウギンチャク、各種深海エビたちが大切に育ててもらえることを願って、暫しのお別れです。(3月17日)

その後、このアカウントでは8月22日になって、八景島シーパラダイスに送られた深海生物たちのうち「50匹以上の生物が一度に死んでしまいました」と投稿。「飼育担当の方の対応には、心底ガッカリさせられました」と怒りをぶちまけていた。

当研究室で大切に大切に育てられた深海生物たち。2017年3月17日に八景島シーパラダイスに"大事に育てること"を条件に嫁いでいきました。いつか皆さんの目に触れること、彼らを観察することで新しい興味や生物の面白さを発見してくれることを期待しながら、ラボの皆で送り出しました。

しかし、残念ながら、それが果たされることは無くなりました。ちゃんと管理している機関では考えられない出来事により50匹以上の生物が一度に死んでしまいました。彼らの愛くるしい仕草を思い出すと、心から悲しい気持ちでいっぱいです。でも、こういう出来事は、生物飼育にはありえないことではありません。非常に悲しい出来事ですが、しっかり説明して頂ければ、我々も胸に納めるつもりでした。

しかしながら、飼育担当の方の対応には、心底ガッカリさせられました。具体的には記しませんが、事故の隠蔽や生物を譲渡された事実すら無かったことにするような姿勢は、生物を扱う施設としてどうなのか、非常に疑問に思います。(以下略)

8月22日

一連の投稿について「事実であれば、生物を扱う施設がこの程度の対応しかできないのてすごく悲しい」などと八景島シーパラダイスを批判する声が相次いでいた。

■JAMSTEC「非公式アカウントにより発信したもの」

しかし、そもそも一連の投稿は事実なのか。JAMSTECの広報に確認したところ、以下のような回答がに掲載された。JAMSTECの広報に確認したところ、公式見解を参照するようにとの回答があった。公式サイトに以下のような公式見解が掲載された

2017年8月22日のFacebook上で、横浜・八景島シーパラダイス様の深海生物飼育に対する記事が投稿されましたが、これは当機構の元職員が、本人在籍時の非公式アカウントにより発信したものであり、当機構の公式見解ではありません。

詳細については、横浜・八景島シーパラダイス様と共同で調査中です。

八景島シーパラダイスは「JAMSTEC様の公式見解をご覧下さい」と回答。ハフポスト日本版では新事実が分かり次第、続報を出す予定だ。

【訂正】JAMSTECから「元職員が在籍時に非公式アカウントで投稿したもの」という説明がありましたが、「投稿時にはすでに退職していた」ことが確認できたため、「元職員が非公式アカウントで投稿したもの」と訂正します。(2017/09/14 09:46)

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