ロビー・トリップさんがSNSに投稿した写真が話題を呼んでいる。
妻と抱き合う幸せそうな写真を、妻への想いを添えて投稿すると、多くのコメントが寄せられた。
ところが面白いことに、InstagramとTwitterでは読者の捉え方が違ったようだ。同じSNSなのに、寄せられた反応は正反対だった。
ロビーさんが投稿した主な内容は、次の通り。
「僕は、この女性と彼女のぼっちゃり体型を愛している」
「僕にとっては、彼女ほどセクシーな人はいない。ぽっちゃりした太もも、大きいお尻、そして可愛いわき腹...。彼女の体型とサイズはコスモポリタンの表紙にはならないかもしれないけど、僕の人生とハートの表紙を飾っている」
「男性の皆さん、社会があなたにどういう女性を求めるべきか伝えたことを考え直してみてほしい。本当の女性は、AV女優でも、ビキニを着るマネキンでも、映画の登場人物でもない」
「女性の皆さん、愛され承認されるために型にはまらなければいけないと考えてはダメだ。僕がサラを愛するように君のありのままの姿で愛してくれる人が必ず現れるはずだから」
この投稿は多くの人に勇気を与え、「素晴らしい投稿!」「本当に可愛らしい夫婦!祝福を!」と賞賛するコメントが多数届いた。そして現在、3万8000以上の「いいね!」がついている。ハフポストアメリカ版は、「この投稿は必ず読むべき」と紹介した。
アメリカでは、人と比較するのではなく、ありのままの体型を受け入れる「ボディポジティブ」ムーブメントが流行している。メディアやファッション業界が推し進めてきた「痩せていて、背の高い」体型のみを賞賛するのではなく、どんな身体でも美しいとメッセージを発信している。
ぽっちゃり体型の「プラスサイズモデル」がビキニモデルに起用される動きもある。
ロビーさんの投稿も、「ボディポジティブ」の考え方を賞賛するメッセージとしてInstagramでは好意的に受け止められた。
しかしTwitter上では、ロビーさんの考え方は好意的に捉えられず、批判のコメントが殺到した。
strong contender for least fave type of male feminist is "man who thinks liking a curvy woman is revolutionary" pic.twitter.com/BzDhhiSHNA
— Julia Pugachevsky (@jaypugz) 2017年8月3日
「"フェミニスト"男性の中で、一番嫌いなタイプは『ぽっちゃり女性を愛することを革命的だと考える人』」
I would dump a guy so quickly for patting himself on the back for having the audacity to date me https://t.co/RLpzhohTzV
— Kat Blaque (@kat_blaque) 2017年8月4日
「(ぽっちゃり体型の)私と付き合う勇敢さで自分を誇りに思う男性なんてまっぴら!」
ワシントンポストは、これらの批判的な反応をこう分析した。
① 「ぽっちゃり」体型の女性と付き合うことは、特別な事ではないにもかかわらず、ロビーさんの投稿は特別扱いをしてしまった。
② ①のせいで、妻を愛するロビーさんを勇敢、目覚ましい、完璧な男性と賞賛するのは、少し違和感がある。
③ 「本当の女性(=AV女優でも、ビキニを着るマネキンでも、映画の登場人物でもない)」についての説明と男性や女性に対するアドバイスは女性や「ボディポジティブ」に対してロビーさんが思うほど、役立っていない。
多くの批判が寄せられたことに対して、ロビーさんは、セレブニュースを扱うメディア「People Now」の取材でこのように答えている。
「結果的にこの投稿を批判している人は、妻を愛する男性を批判していることになる。そして、彼が魅力的とする彼の美しい妻を賞賛する男性を批判していることになる」
InstagramとTwitter−−。
多くの人が利用する2つのSNSに寄せられた、一つの投稿に対する反応は、全く異なるものだった。
体型や見た目のコンプレックスに対して、「ありのままでいい」というメッセージを示されたことに対する人々の複雑な感情を表しているのかもしれない。
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