アメリカのホワイトハウスは7月8日、安倍晋三首相の肩書を、誤って「日本の大統領」と紹介した。肩書きが間違っていたのは、トランプ氏と安倍首相の首脳会談前の両氏の発言に関する公式文書。「日本の首相」を意味する「Prime Minister Shinzo Abe」と書くべきところを、「President Abe」と記してしまった。
すでに公式サイト上は修正されているが、9日正午現在で、Googleの検索結果には、まだ「President Abe of Japan」の文字が残っている状態だ。ワシントンポストなどが報じた。
Googleの検索結果(2017年7月9日12:00現在)
しかし、ホワイトハウスの間違いは、これで終わりではなかった。ホワイトハウスはこの日のトランプ大統領と中国の習近平国家主席による首脳会談に関する公式文書で、習氏の肩書を、台湾を意味する「中華民国の大統領」と誤ってしまったのだ。
中国の国家主席の英語表記は「President of People's Republic of China」だが、USAトゥデイによると、ホワイトハウスは「People's」の部分を忘れ、「PRESIDENT XI OF THE REPUBLIC OF CHINA」と掲載してしまった。
中国を巡ってはトランプ氏が「一つの中国」原則にこだわらない姿勢を見せたこともあり、関係が悪化していた。トランプ氏は2月、「一つの中国」政策を維持する考えを表明し、事態は好転していた。
しかし、今回のホワイトハウスの間違いで、トランプ政権を不安視する声があがりそうだ。AP通信は「外交上の失態」などと伝えた。
【訂正】2017年7月9日 17:08
当初の記事で、習近平国家主席の肩書を「国家出席」としていました。タイトル及び本文を修正しました。
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