デビュー以来無敗で、公式戦29連勝の快進撃を続ける藤井聡太四段(14)。7月2日の竜王戦決勝トーナメント2回戦では、30連勝を懸けて佐々木勇気五段と対局する。
藤井四段といえば、その快進撃もさることながら、対局の際に注文する食事にも注目が集まっている。これまでの対局で食したメニューを振り返ってみよう。
■【デビュー戦】2016年12月24日竜王戦6組(vs 加藤一二三九段)
昼食 みろく庵「味噌煮込みうどん」
夕食 紫禁飯店「卵チャーハン」
■1月26日棋王戦予選(vs 豊川孝弘七段)
昼食 「肉ぶかっけそば」
■2月9日竜王戦6組(vs 浦野真彦八段)
昼食 小雀弥(こがらや)「黒毛和牛カレーうどん」
■【公式戦10連勝】3月10日新人王戦(vs 大橋貴洸四段)
昼食 「カレー定食(うどん)」
■3月16日竜王戦6組(vs 所司和晴七段)
昼食 「つけとろろそば」
※日本将棋連盟LIVEの対局記録では、「みろく庵」ではなく「ほそ島や」としている。
夕食 みろく庵「肉豆腐定食」
写真は餅を追加したもの。(7月2日、藤井四段を破った佐々木勇気五段が注文)
■3月23日棋王戦予選(vs 大橋貴洸四段)
昼食 「天盛りそば 」
※写真はイメージです。
■4月4日王将戦予選(vs 小林裕士七段)
昼食 「天丼」
■4月13日竜王戦6組 (vs 星野良生四段 )
昼食 「汁なし担々麺」
※写真はイメージです。
夕食 「肉なん定食」
■4月26日棋王戦予選(vs 平藤眞吾七段)
昼食「エビフライ&クリームコロッケの盛り合わせ (サービスランチ)」
■5月1日竜王戦6組準決勝 (vs 金井恒太六段)
昼食 ほそ島や「カレーライス」
夕食 みろく庵「若鶏唐揚定食」
■5月3日新人王戦(vs 横山大樹アマ)
昼食 「冷たいぶっかけそば」
■5月12日王将戦一次予選(vs 西川和宏六段)
昼食 「うどん定食(特製玉子かけご飯)」
■5月25日竜王戦6組決勝
昼食 紫禁飯店「五目やきそば 」(vs 近藤誠也五段)
夕食 ほそ島や「チャーシューメン」
■6月2日棋王戦予選(vs 澤田真吾六段 )
昼食 イレブン「珍豚美人(チントンシャン)」
■6月15日順位戦C級2組(vs 瀬川晶司五段)
昼食 小雀弥「ぶっかけそば&いなりずし」
夕食 やまがそば「他人丼・冷たいそばセット」
■6月21日王将戦一次予選(vs 澤田真吾六段)
昼食 小雀弥「胡麻味噌とじうどん」
【公式戦29連勝】■6月26日竜王戦決勝T1回戦 (vs 増田康宏四段)
昼食 みろく庵「豚キムチうどん」
夕食 紫禁飯店「わんたんめん」
■7月2日竜王戦決勝T2回戦 (vs 佐々木勇気五段)
昼食 みろく庵「冷やし中華大盛り」
夕食 みろく庵「若鶏唐揚定食」
写真は唐揚3個増量バージョン(通称「丸山定食」)
振り返ってみると、藤井四段の食事メニューは、やはり麺類の注文が多いようだ。
29連勝を達成した6月26日に「ニコニコ生放送」で対局解説を務めた谷川浩司九段は、「棋士は麺類が多いですかね。早く食べられて消化にも良さそうなものを、と。私もそうですね」と番組内で解説していた。
読者の中には、「なぜ棋士の食事に注目が集まるのか」と疑問に思う方もいるだろう。だが、「たかが食事」と侮るなかれ。意外かもしれないが、将棋ファンの間では、棋士の食事が観戦ポイントの一つとして定着している。
食事には、棋士の個性が表れることが多い。6月に現役を引退した加藤一二三九段は大食漢で知られ、「昼も夜も、うな重」の伝説で有名だ。棋士の食事を題材にした松本渚さんの漫画『将棋めし』も人気が広がっている。
時には、食事の選択が勝負の趨勢を分けることもあるようだ。『将棋めし』の監修を務める広瀬章人八段は「自分より格上のうな重を注文され、やられたと思った。劣等感から対局も負けてしまった」と、自身の体験談を産経WESTの取材に語っている。
たかが食事、されど食事なのである。
参考:「将棋連盟LIVE」
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