韓国最古の原子力発電所である「古里(コリ)原発1号機」が6月19日午前0時、運転を終了した。原発運営会社の韓国水力原子力(韓水原)は「永久停止」を宣言。韓国での原発の運転終了は初めてのことだ。中央日報などが報じた。
朝鮮日報によると、古里1号機は1977年に稼働。2007年の30年目に安全点検を行い、稼働を10年延長したが、2012年には全電源喪失事故を起こした。
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2011年の福島第1原発の事故で、古里1号機の廃炉をめぐる議論も浮上。2015年に日本の経済産業省にあたる産業通商資源部は、古里1号機の永久停止を韓水原に勧告した。
今後、古里1号機は廃炉となり、2022年から解体作業が始まる予定となっている。
解体は、
1.解体計画書の作成・承認
2.使用済み核燃料の冷却・搬出
3.施設の本格解体
4.用地の復元
の4段階で進められるが、解体完了までには最低でも15年はかかる見通しだ。
■解体が5年後に始まるのはなぜか?
ロイターによると、韓水原は2019年前半までに、解体計画を策定するとされる。つまり、まだ解体方法が完全に決まったわけではないということだ。
解体案はその後、原子力安全委員会に提出されると同時に、国際原子力機関(IAEA)や海外企業の評価を受ける。原子力安全委員会は2022年までに、解体計画について承認の可否を決定する。韓水原は原発の解体技術について、「多数確保している」としている。