トランプ大統領を褒めまくる 会議中に閣僚たちが「太鼓持ち」

トランプ大統領への「忠誠心」を証明するための会議だったのか。
U.S. President Donald Trump smiles during a meeting with members of his Cabinet at the White House in Washington, U.S., June 12, 2017. REUTERS/Kevin Lamarque
U.S. President Donald Trump smiles during a meeting with members of his Cabinet at the White House in Washington, U.S., June 12, 2017. REUTERS/Kevin Lamarque
Kevin Lamarque / Reuters

アメリカのトランプ大統領が6月12日、ホワイトハウスで、閣僚ら幹部たちを集めた会議を開いた。トランプ大統領は、カメラが回っている前でひとり一人に自己紹介をするよう求めた。幹部たちが、どこかの国と同じように権力者に気を遣ったのか、お笑い芸人、サバンナの高橋茂雄ばりに、トランプ大統領を褒める言葉が続いた。

副大統領のマイク・ペンス氏は「アメリカ国民への約束を守る大統領のために副大統領として働けることは、私の人生の中で最も光栄なことだ」と発言。「ありがとう、マイク」とトランプ大統領。

運輸長官のイレーン・チャオ氏はトランプ大統領が運輸省を訪れた時の式典に触れ、「何百人も人が興奮していた。この国を再び前に進めてくれたことに感謝したい」と語った。国連大使のニッキー・ヘイリー氏は「国連にとって『新たな日』だ。アメリカの発言力が増した。国際社会は、私たちが復活したと感じているはずだ」。トランプ大統領は「ありがとう。その通りだ」と応じた。

CIA長官のマイク・ポンペオ氏はトランプ大統領にとっての「天敵」でもあるメディアをからかった。「報道陣の前で、私は何も言いませんよ」。その後笑いが起きて出席者同士が顔を向け合った。

トランプ大統領は時折、腕を組み、満足そうな表情を浮かべながら自身への「賛辞」を聞いていた。ハフポストUS版によると、トランプ大統領は幹部たちの自己紹介が終わった後、記者やカメラマンに感謝の言葉を述べることも忘れなかった。突然解任されたコミー前FBI(米連邦捜査局)長官についての質問もあったが、答えることはなかったという。

自分達の「ボス」をリスペクトするのは当然とはいえ、アメリカの政権を揺るがす疑惑「ロシア・ゲート」をめぐって、コミー前FBI長官が、解任前にトランプ大統領から圧力を受けたり、「忠誠心」を求められたりしたことなどを明らかにしたばかり。過剰にもみえる幹部たちの賛辞に対して、アメリカのメディアやTwitterなどでジャーナリストや市民らが一斉に論評している。

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