目的は不明だが、ロッドマン氏はこれまで少なくとも4回、北朝鮮を訪問し、「バスケットボール外交」と称して金正恩・朝鮮労働党委員長と親交を温めてきた。
だが、北朝鮮とアメリカの関係が悪化する中での訪問だけに、アメリカ国内で賛否を呼びそうだ。
平壌にいる北朝鮮の政府関係者はCNNの取材に対し、ロッドマン氏が13日に平壌入りする見通しだと明かした。一方、CNNの記者が北京の国際空港でロッドマン氏に取材したが、ロッドマン氏は答えなかったという。
ロッドマン氏は金委員長と親しい関係とされる。金委員長がアメリカのプロバスケットボールの大ファンで、そこから2人の接点が生まれたとみられる。
ロッドマン氏も金委員長を「すごい奴」(ロイター通信)と話しており、2014年の前回訪問時には、ロッドマン氏が「ハッピーバースデートゥーユー」を歌って金委員長の誕生日を祝った。
ロッドマン氏の北朝鮮訪問をめぐってはこれまで、アメリカのメディアの間で批判的な論調が目立った。前回訪問した際、ロッドマン氏の訪問が、当時北朝鮮当局に拘束されていたアメリカ人の解放につながると期待されていたが、そうはならなず、北朝鮮に接近することに対しても反発が強まった。
これに対し、ロッドマン氏も「私は外交官ではない。問題を解決することは私の仕事ではない」などと怒りを爆発させていた。
ただ、今回の訪問については別の臆測もある。ロッドマン氏はトランプ大統領の支持者で、トランプ氏はかつてロッドマン氏の北朝鮮訪問を称賛していた経緯があるからだ。
FOXニュースの取材に対し、トランプ政権の高官は「(ロッドマン氏は)あくまで私人として訪問するだけだ」と素っ気なく答えたが、北朝鮮とアメリカとの間で緊張状態が続いているだけに、ロッドマン氏の訪問が政治的な意図を含んでいる可能性もある。
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