「トランプ氏がTwitterのフォロワーをブロックをしたのは憲法違反だ」。アメリカ・コロンビア大学の研究所が6月6日、ホワイトハウスに宛てた書簡で訴えたこのメッセージは、トランプ大統領のTwitterアカウントをフォローすることは憲法で保障されるべき権利なのかという問いを投げかけている。
書簡を送ったのは、「ナイツ・ファースト・アメンドメント(憲法修正第1条)研究所」。公式Twitterアカウント「@realDonaldTrump」で、自身に批判的なフォロワーをブロックしたトランプ氏に対し、以下のように主張している。
「このTwitterアカウントは、言論の自由を保障する憲法修正第1条が認める‘公開討論会’としての役割を持つ。従って意見(の違い)を根拠にフォロワーをブロックする行為は憲法に違反する」。
書簡ではさらに、政府が設ける‘公開討論会’の場において、意見や見解によって個人を排除してはならないという憲法上の考えは、「現実に存在する空間でなくインターネット上であったり、公的ではなく個人が所有する場であったりしても適用される」と強調。トランプ氏のTwitterアカウントは、アメリカ政府の政策に関する情報や意見を発信し、何百万人もの人がそれに反応、質問を返す場となっていることから、‘公開討論会’に当たるなどと訴えている。
トランプ氏のTwitterをめぐっては、ある女性が5月28日、フランシスコ・ローマ教皇がトランプ氏との面会で居心地が悪そうにする様子を写した動画に、「これが全世界があなたをどうみているか示している」とのコメントをつけて投稿した後、ブロックされた。別の男性は6月3日、トランプ氏に対して「なぜ『ピッツバーグ・ノット・パリ』集会に参加しないのか」と投稿したところ、ブロックされた。
これを受けて書簡は、アカウントの閲覧を制限した人たちに対するブロックを解除するようトランプ氏に求めている。
トランプ氏は、政策に関わる情報や自身の見解などをTwitterで積極的に発信することで知られている。アメリカ政府も、トランプ氏のツイートが政府の公式声明であるとの認識を示している。
このため、トランプ氏のTwitterにアクセスできなくなることは、政府の公式に発表している情報にアクセスする権利を奪うことになるとの見方もできる。
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