美のカリスマを目指す人々が、YouTubeを見て新たなテクニックを覚えることはもう珍しくない。しかしエジプトのある男はYouTubeの力を借りて、飛躍的にキャリアを"ヒートアップ"させていると話題だ。
カイロの若者たちの間で、美容師のモハメド・ハナフィさんの美容室に通うのがトレンドになっている。
それは、自分たちの髪を「炎」でセットしてもらうためだ。これを報じたのはCGTNアフリカというニュース局だ(中国国営放送局「中国中央テレビ」の海外支局)。
ハナフィさんによると、彼はYouTubeに投稿されたパキスタンの理髪師のテクニックを見て覚えたという。
彼は、ガスバーナーとヘアクリーム類を使って、文字通り客の髪に火をつけ、ストレートにしている。
ハナフィさんは、この「熱い」ヘアトリートメント法を使うと、今までのやり方より髪のストレート効果は間違いなく長続きすると語る。さらに、火を使うことでカラーリング効果も長持ちし、枝毛を防ぎ、シラミを(焼き殺すのではなくて)除去できるという。
初めてこの技を試そうとしたとき、髪に火をつけさせてくれるようお客さんを説得するのに苦労したともいう。
「お客さんたちに、これから火を付けるけど髪は全然傷みません。それどころか丈夫になりますよ、と言って納得させるのは大変なんですよ」とCGTNアフリカに、ハナフィさんは語った。
ハナフィさんによると、このやり方がうまくいくのは髪の毛が濃い人らしい。毛の量が多い方が熱を吸収しやすいからだ。
彼が参考にしたのはパキスタンのバハクールプルの理髪師、シャフカット・ラジプットさんのやり方だ。ラジプットさんの技を撮影した動画は、今年初めネット上で拡散した。
しかし、ラジプットさんのやり方はハナフィさんのやり方とは若干違うようだ。ハフポストインド版がシェアした動画では、ラジプットは普通のライターを使っている。
ハナフィさんの方は火力が強く炎が持続するガスバーナーを使っているようだ。
ラジプットさんが客の髪に火をつける動画はこちら。
この「熱い」トレンドはラマダン・オダワンさんという美容師のテクニックにも似ている。
オダワンさんの美容室はガザ地区南端のラファフという都市で人気店になって久しい。
美容室「ファースト・ルック」を営むオダワンさんは、中東のニュースサイト、「アル=モニター」のインタビューで、保護クリームを使っていると語った。さらに火が直接髪の毛に当たるわけではないとも断言している。
オダワンさんによると、ガザ地区の理髪師たちは1990年から耳毛の処理に火を使っていると語った。
ハナフィさんが客の髪に炎を浴びせ、最新のヘアスタイルを生み出すようになったのはつい最近のことかもしれないが、彼もまたすでに達人の域に達しているようだ。
ハナフィは最近CGTNアフリカのインタビューでこう語った。「ありがたいことに、炎を使うようになってから商売は大繁盛です」
※ハフポスト・US版より翻訳・加筆しました。
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