第70回カンヌ国際映画祭が5月17日に開幕した。公式コンペティション部門に選出された作品を見ると、ニコール・キッドマン、ホアキン・フェニックス、クリステン・スチュワート、ダイアン・クルーガーといった面々が、2017年のカンヌのレッドカーペットを賑わせることになりそうだ。
オープニングを飾るのは、アルノー・デプレシャン監督の『Les Fantômes d'Ismaël』(英題:Ismael's Ghosts)。2016年、賛否両論を巻き起こしたウッディ・アレン監督『カフェ・ソサエティ』に続いて注目を集めることができるか。ほかの目玉としては、カンヌでは初の試みとなる、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督による7分間のバーチャル・リアリティ映像作品『Carne y arena』(英題:Flesh and Sand)の上映などが予定されている。
コンペティション部門に選出された19作品のうち、今年の審査委員長ペドロ・アルモドバル監督からパルム・ドールを受け取ることができるのはたった1作品だ。フランソワ・オゾン、ミヒャエル・ハネケ、ジャック・ドワイヨン……大賞の栄光を手にするには一体誰か。答えは5月28日の閉会式で明らかになる。
記念すべき第70回目の運営を務めるティエリー・フレモー氏とピエール・レスキュール氏は、そろって次のように述べる。「公式コンペティション部門に選出された作品だけでなく、選出されたすべての作品がクロワゼット通り(カンヌの大通り)で上映されます。『コンペティション外部門』、『ある視点部門』、『スペシャル・スクリーニング部門』、すべての作品がスポットライトを浴びることになるでしょう」。
2017年度の選出作品は以下の通り。
▪️公式コンペティション部門
アンドレイ・ズビャギンツェフ監督『Nelyubov』(英題:Loveless)
ジョシュア・サフディ、ベニー・サフディ監督『Good Time』
リン・ラムジー監督『You Were Never Really Here』
フランソワ・オゾン監督『L'amant Double』(英題:Amant Double)
コーネル・ムンドルッツォ監督『Jupiter's Moon』
セルゲイ・ロズニツァ監督『A Gentle Creature』
ヨルゴス・ランティモス監督『The Killing of A Sacred Deer』
河瀬直美監督『光』
ホン・サンス監督『그 후』(英題:The Day After)
ミシェル・アザナヴィシウス監督『Le Redoutable』(英題:Redoubtable)
トッド・ヘインズ監督『Wonderstruck』
ミヒャエル・ハネケ監督『Happy End』
ジャック・ドワイヨン監督『Rodin』
ソフィア・コッポラ監督『The Beguiled』
ロバン・カンピヨ監督『120 Battements Par Minute』(英題:120 Beats per Minute)
ポン・ジュノ監督『OKJA』
ファティ・アキン監督『Aus dem Nichts』(英題:In The Fade)
ノア・バームバック監督『The Meyerowitz Stories』
▪️スペシャル・スクリーニング部門
ボニー・コーエン、ジョン・シェンク監督『An Inconvenient Sequel』
レイモン・ドゥパルドン監督『12 Jours』(英題:12 Days)
Anahita Ghazvinizadeh監督『They』
ホン・サンス監督『클레어의 카메라』(英題:Claire's Camera)
ユージーン・ジャレッキー監督『Promised Land』
クロード・ランズマン監督『Napalm』
ジュード・ラットマン監督『Demons in Paradise』
ヴァネッサ・レッドグレイヴ監督『Sea Sorrow』
▪️コンペティション外部門
アニエス・ヴァルダ、JR監督『Visages, Villages』(英題:Faces Places)
ジョン・キャメロン・ミッチェル監督『How to Talk to Girls at Parties』
三池崇史監督『無限の住人』
▪️ある視点部門
マチュー・アマルリック監督『Barbara』
セシリア・アタン、バレリア・ピバト監督『La novia el desierto』(英題:The Desert Bride)
カンテミール・バラゴ監督『Теснота』(英題:Closeness)
カオテール・ベン・ハニア監督『على كف عفريت』(英題:Beauty and the Dogs)
ローラン・カンテ監督『L'Atelier』(英題:The Workshop)
セルジオ・カステリット監督『Fortunata』(英題:Lucky)
ミシェル・フランコ監督『Las hijas de abril』(英題:April's Daughter)
ヴァレスカ・グリーゼバッハ監督『Western』
ステファン・コマンダレフ監督『Посоки』(英題:Directions)
ギヨルギー・クリストフ監督『Out』
黒沢清監督『散歩する侵略者』
カリム・マサウイ監督『En Attendant les hirondelles』(英題:Until the Birds Return)
モハマド・ラスロフ監督『لِرد』(英題:A Man of Integrity)
レオノール・セライユ監督『Jeune Femme』(英題:Montparnasse Bienvenue)
テイラー・シェリダン監督『Wind River』
アナリタ・ザンブラノ監督『Après la guerre』(英題:After the War)
(一部敬称略)
ハフポスト・フランス版より翻訳・加筆しました。