一時休業し改装中の渋谷パルコで5月17日、工事用仮囲いに大友克洋氏の『AKIRA(アキラ)』をモチーフにしたアート作品が登場した。
仮囲いとは、工事期間中に建物を囲うために設置する囲いのことをいう。最近ではユニークな仮囲いがネットでも話題になったり、「仮囲いアート」と呼ばれたりしている。
■渋谷パルコの仮囲いアートについて
制作したのは、世界的に絶大な支持を集め続ける漫画『AKIRA』の作者である大友克洋氏と、大友氏とこれまでも共同で作品を作ってきたコラージュアーティストの河村康輔氏だ。
『AKIRA』は2019年の東京を舞台として描かれた作品で、戦争、テロ、政治闘争、そして愛や友情を描く。
日本のアニメーションを世界中に知らしめ、その後のクリエイティブ界に絶大な影響を及ぼした。
仮囲いアートの除幕の場で、パルコの担当者に今回のプロジェクトについて話を聞いた。
パルコをはじめ、今渋谷では色々な施設の再開発が大々的に行われています。『AKIRA』が描いている世界観は、「街の再生」という点で共通点があると考え、思い切って“ラブコール”しました。
「工事現場の仮囲い」というあえて乱暴な提案で、何とか大友さんとパルコのコラボレーションを実現させたい、という気持ちでした。
まずは、5月17日の地鎮祭に合わせて第1弾を、というところで本日を迎えました。第2弾以降の展開は大友さんと相談しながら進めていきます。
もちろん『AKIRA』がモチーフであることは変わりありません。それしか考えていません。
1973年の開業以来、渋谷パルコは、アートやカルチャーの発信地として若者を中心にファッションアイコン的な存在であった。
建て替え工事の期間中も、仮囲いという「アートウォール」を使って渋谷の街の活性化に貢献するパルコが、2019年の東京をどう彩っていくのか注目したい。
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