女性が妊娠しやすくなる「妊娠菌」が付着したとする商品が人気フリマアプリ「メルカリ」に出品されていたことが問題となり、メルカリの運営会社が5月2日、効能をうたっているため医薬品医療機器法(旧薬事法)に抵触する恐れがあるとして、妊娠菌商品の削除を始めた。毎日新聞などが同日報じた。
この「妊娠菌」付き白米について、毎日新聞が2日、次のように問題を指摘していた。
「妊娠米」と名付けられて1合当たり最高1500円で出回るが、毎日新聞の取材で、出品者に妊娠経験がなかったり、購入者にサプリメントのカタログが送られたりする事例が確認された。「妊娠菌感染」に医学的根拠はなく、専門家は「不妊に悩む女性を冒とくする詐欺行為だ」と憤っている。(中略)
商品の販売ページで、妊娠菌は「女性が妊娠時や出産前後に触れたものにうつり、それを譲り受けて妊娠する人が続出している」と紹介されているが、日本生殖医学会は「過去に研究されたことはなく文献も存在しない」と、菌の存在を否定する。母子手帳や陽性反応が出た妊娠検査薬の画像を添付して効果を信じさせようとする出品者が多く、「6人の子どもがいるので強烈菌」とアピールしたものもあった。
(「妊娠菌」付き米:ネットで高額売買 医学的根拠なし - 毎日新聞より 2017/05/02 07:30)
「妊娠菌付き」や「妊婦が使っていた」とした出品は2014年ごろから始まったという。「妊娠米」については表記より量が少なかったり、購入者に妊娠しやすくなるというサプリメントのカタログが後日届いたりするなど、詐欺や個人情報漏えいが疑われる事案もあったという。
メルカリについてはまた、領収書の出品が相次ぎ、運営会社が「マネーロンダリング(資金洗浄)につながる恐れがあり、利用規約にも反する」として削除しているという。
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