MIT「不服従賞」とは ルールぶち壊したスゴい反逆者に賞金2800万円

MITメディアラボは、既存のルールを破ってでも社会を変革する素晴らしい取り組みをした人を表彰する「MITメディアラボ不服従賞」の応募受付を開始した。
Reuters

アメリカ・マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボは3月7日、「MITメディアラボ不服従賞」の募集を開始した。賞は既存のルールを破ってでも社会を変革する素晴らしい取り組みをした“不服従者”を表彰するもので、賞金25万ドル(約2800万円)が贈られる。

メディアラボ所長の伊藤穰一氏は不服従について、「言われた通りのことをしているだけじゃノーベル賞は取れない。アメリカ市民権運動は、市民的不服従なしには起こり得なかった。インドはガンジーとその支持者たちによる、平和的ながらも決然とした不服従なしには独立できなかっただろう」などと、自身のブログでつづっていた

伊藤氏は、不服従が社会の役に立つかどうかの判断は難しく、時間が経過してからでないと判断がつかないこともあるとしながらも、「ぼくは別に、法を破れとか、単に反抗的であるために不服従しろと薦めるわけじゃない。でもときには、自分の第一原則に立ち戻って、法やルールが公平かどうかを考え、それを疑問視すべきかどうかを検討しなくてはならない」と、不服従の重要性を訴えた。

賞は非暴力、創造性、勇気、そして自分の行動に対する責任を原則としており「社会にプラスの影響を与える不服従の動きを称える」としている。特定の分野に限定されず、科学研究や言論の自由、人権、市民権など、広範囲を対象とする。すでに亡くなった人の活動は対象外。応募締め切りは5月1日で、7月21日に受賞者が発表される予定だ。

メディアラボは不服従の例について、マルティン・ルターによる宗教改革や、教会に科学で挑んだガリレオ・ガリレイ、ナチスに抵抗したホワイトローズ、黒人の人権を訴えたマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師、アパルトヘイトに立ち向かったネルソン・マンデラ氏、天安門事件で戦車の前に立ちふさがった無名の人などを紹介している。

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