ラブドール専門の売春宿が営業開始 性産業の現場ではロボット革命が起きていた

巨乳の「ルミ・ドール」4体から1体を選べる。

これまでにない売春宿が出現した。バルセロナの会社が、ラブドールのみの売春宿を始めた。

「斡旋所」の客は127ドル(約1万4500円)を支払い、1時間セックスの手ほどきを受けられる。巨乳の「ルミ・ドール」4体から1体を選べる。ブロンドのケイティ、アジア人の特徴を持つリリ、褐色の肌のレイザ、アニメモデルのアキだ。アキは、ブルーの髪をポニーテールにしている。

なぜラブドールなのか?

まず、シリコンのラブドールは、所持するには非常に高価だ。安くとも5500ドル(約63万円)はする。言うまでもなく、家に置くと恥ずかしい。さらに、人形とセックスすれば不倫にならない。

「彼女たちは、動き、『感触』ともに本物の人間と変わりありません。際限なく、すべての欲望を叶えます」と、ルミ・モデルのウェブサイトは保証している。

現在バルセロナの売春宿に在籍しているルミのセックス・ドール「ケイティ」。

ウェブサイトによると、客は、バルセロナのダウンタウンにある建物の一室で「相手」と出会い、衣服と、さまざまな体位を要求できる。人形は、使用後に殺菌処理される。客はコンドームを着用しなければならない。店によると、売春宿にはすでに数人から予約が入っていると話している。

このスペインの売春宿は独特なようにみえるが、ラブドールは成長産業だ。本物と変わりない、表情のないシリコン人形をセックス相手とする人が増えているからだ。

これは、性産業界で起きている革命的な変化の始まりでしかない。SFテレビドラマ『ウェストワールド』に似た世界へ全力で突っ走っているようだ。『ウェストワールド』では、本物の人間とほどんど変わらないロボットが、人間の本能的な欲求に応える。

現在の人工の「お相手」はどれも、変貌を遂げようとしている。本物の人間の姿と変わらない人形から、ロボットに近いものもある。SFモデルは、1万5000ドル(約170万円)以上するが、2018年初めには市場に出回るかもしれない。SFモデルは、言葉が話せるし、感情を表現できる。

カリフォルニアに拠点がある「リアルドール」社は、「丹念に手作りされた世界最高品質のアメリカ製ラブドール」を謳っている。この会社は「ハーモニー人工知能(AI)」モデルを制作している。12の特徴に基づいて、ユーザーが性格をプログラムできるものだ。恥ずかしがり屋からウィットに富んだ性格までさまざまで、容姿もカスタマイズできる。シミやそばかすまで作れる。

リアルドール社はまた、ロボットの男性バージョンも提供する予定だ(現在、男性のラブドールがある)。ロボット・ドールは、アプリでコントロールできる。料金は定額制で支払う。

デジタル・トレンド」によると、アプリは2017年夏までに準備され、ロボットのヘッド部分が2017年末までに完成する。

「現在、ハーモニーAIを開発しています。人間とリアルドールの製品との関係に、新しいレイヤーを加えるものです」とリアルドール社のCEOマット・マクマレン氏はデジタル・トレンドに語った。「お客様の多くは、かなりの部分を想像に依存し、人形に想像通りの性格を求めています。ハーモニーAIを使えば、そうした性格を実際に作り出すことができます。もう想像しなくていいのです」

マクマレン氏は、ハーモニーAIが相互の会話を理解し、時間をかけて人形の所有者を「学ぶ」ようになり、必ずしもセックスに限らず活躍することを思い描いている。

彼は、ハーモニーAIは現実の関係で苦しんでいる人を助け、「未知の領域」を探索する方法を提供する、と信じている。

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

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