富士通は2月28日、オフィス以外で仕事ができる「テレワーク制度」を4月21日に導入すると発表した。全社員3万5000人が対象で、上司の許可があれば何回も利用できる。
新制度によって、自宅や出張先、サテライトオフィスなどから、場所にとらわれない働き方が可能になる。富士通の人事担当者はハフィントンポストの取材に対し、「導入してすぐは利用者も少ないかもしれないが、将来的には全員が利用できるよう、働きかけていきたい」などと話した。
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「育児、介護に取り組む人だけでなく、営業にとっても嬉しい制度」
富士通では2015年からテレワークを試験導入しており、2年間で延べ1200人が制度を利用した。その結果、生産性が向上するなどの効果が見られたことから、対象を全社員に広げた。WEB会議システムなどをグループ内で統一するなど、ITシステムの確立も2010年から進めていたという。
担当者は「育児や介護などに取り組んでいる人だけでなく、営業職の人にとっても、移動時間の削減になるなど嬉しい面があります。通勤時間を減らし、その時間を自己投資にあてることもできます」などど話した。
「管理職からは、マネジメントに不安があるとの声もある」
担当者は、制度導入後すぐに全員がテレワークを行うことにはならないと見ているが、将来的には全員が在宅勤務を利用することが望ましいと話す。
「管理職の人からは、『時間管理など、マネジメントの点で不安がある』という声も出ましたが、今後の人材確保や業務の効率化を考えると、テレワークは必須となります。今回はトップダウンで制度化を進めた部分もありますが、ある程度の理解が得られました。今後も研修などを通じて、働きかけていきたいです」