2月26日(日本時間27日)に開催された第89回アカデミー賞の授賞式で、作品賞の受賞作を間違えるというハプニングが発生した。
作品賞は授賞式の最後に、アメリカ出身の映画監督のウォーレン・ベイティ、女優のフェイ・ダナウェイによって発表された。ノミネート作品が紹介された後、ベイティは渡された封筒を開封。封筒の中身を見て、ダナウェイが『ラ・ラ・ランド』と発表した。この発表を受けて『ラ・ラ・ランド』の製作陣がステージ上に登壇し、喜びのスピーチを行った。
■作品賞発表の瞬間と訂正までの一部始終
しかしスピーチの最中、「間違いだった。これはジョークではない」と『ラ・ラ・ランド』のプロデューサーが割って入った。彼は『ムーンライト』が真の作品賞受賞作だと発表した。
プレゼンターのベイティとダナウェイに主演女優賞を受賞したエマ・ストーン(『ラ・ラ・ランド』に出演)の名前が書かれた封筒が渡されてしまい、この異例の事態が起きたと説明された。
混乱状態に陥る『ラ・ラ・ランド』の製作スタッフや出演者ら。
訂正後、正しい受賞作である『ムーンライト』の製作陣や出演者が壇上に上がった。
■『シックス・センス』の監督がジョークで便乗
この珍ハプニングに、『シックス・センス』(1999年公開)など、どんでん返しが起きる映画作品を過去に製作したM・ナイト・シャマラン監督がジョークまじりで以下のツイートをした。
実は、今年のアカデミー賞の結末を書いたのは僕なんだ。(授賞式司会の)ジミー・キメル、みんな完全に騙されたね!
結果として、ミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』はアカデミー賞で6冠を達成した。同作は、今回最多となる13部門14ノミネート中、監督賞、主演女優賞、美術賞、撮影賞、歌曲賞、作曲賞を受賞した。
作品賞を受賞した『ムーンライト』は、黒人の少年が自身のアイデンティティを追求する模様を少年期、青年期、成人期の3つの構成で伝えるヒューマンドラマ。ブラッド・ピットが製作総指揮、バリー・ジェンキンスが監督を務めている。
■関連画像集「第89回アカデミー賞(2017)レッドカーペット」
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