宗教団体「幸福の科学」に出家した女優の清水富美加さん(22)が、著書の中でハエを生で食べたように綴ったことに関して、昆虫食の専門家が「昆虫を生で食べるのは衛生上好ましくない」と警鐘を鳴らした。
清水さんは2月22日に発売された著書「全部、言っちゃうね」(幸福の科学出版)の中で、「役作りのために飛んでる虫だって食べた」「居酒屋で、飛んできたハエを、おしぼりでつかまえて食べました。そのトラウマで、好きだったものでも似た食感のものはすべて戻してしまうようになりました」と綴っていた。
これに対して、「楽しい昆虫料理」(ビジネス社)などの著書がある昆虫料理の研究家、内山昭一さんはハフィントンポストの取材に対して、ハエに限らず昆虫を生で食べるべきでないとした上で、幼虫などを衛生的に飼育した場合、高タンパクで動物のエサとして有効であり、宇宙食としての活用も研究されているとコメントした。全文は以下の通り。
■内山昭一さんのコメント全文
ハエに限らず採集した昆虫を生で食べるのは衛生上好ましくありません。衛生面だけでなく、昆虫のほとんどが調理したほうが美味しくなります。例えばハエではありませんが、バッタをゆでると「旨」「甘」「塩」が増すことが知られています。
ハエは衛生害虫として知られ、動植物の死骸や糞便などを餌とするため、衛生面だけでなく心理的にも加熱しても食用には向きません。ただし衛生的に飼育した場合、高タンパクの飼料として有効です。また繁殖力が高く発育期間も短いことから宇宙食として研究もされています。
清水さんのような体験がトラウマになるケースはよく聞きます。それは昆虫に関する偏見があるからです。昆虫は「高タンパクで生産効率がよく環境にもやさしいこれからの食材」という認識を共有できれば、そうした体験が活かされるのではないでしょうか。
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