1997年に亡くなった故ダイアナ妃。彼女がよく着たこの花柄のドレスは、帽子とセットになっていた。しかし、ダイアナ妃は帽子はかぶらず、ドレスのみ身につけていたという。なぜだろう。
ダイアナ妃のファッションを振り返る展示会が、同妃が15年過ごしたロンドンにあるケンジントン宮殿で開かれる。
この展示会を前に、キュレーターのエレリ・リン氏が、ダイアナ妃のドレスにまつわるエピソードをVOGUEイギリス版に語っている。
リン氏によると、ダイアナ妃が病院を訪問するときによく着ていたというこの花柄のドレスには、こんな心温まるストーリーが隠されていた。
ダイアナ妃はこの花柄のドレスを、病院訪問の際によく身につけていた(1991年に、サンパウロの子供保護施設を訪れた時に着ていたのが特に印象的だ。施設の子供たちは捨て子で、多くはエイズを患っていた)。
リンは、パパラッチが撮影した一枚の写真を見せてくれながら「彼女はこのドレスを、思いやりのドレスと呼んでいました」と話した。
「手袋をつけていないことに気が付きましたか?王室の規定では、手袋をつけることになっていました。しかし彼女は、人々と握手をしたいから、そして肌の触れ合いを大切にしたいからといって、手袋をつけなかったのです」
「また、このドレスは帽子とセットでザインされていました。しかしダイアナ妃はこう言って帽子をかぶりませんでした『帽子をかぶっていたら、子供たちを抱っこできないでしょう?』」
ドレスだけではない。ダイアナ妃はこの「思いやりのドレス」と一緒に、子供たちが遊びやすいようなアクセサリーを身につけていた。
ダイアナ妃は、皇太子妃時代にも離婚した後も、子供の健康や福祉のための活動などの慈善活動に力を入れていた。1997年には、79着のドレスをオークションにかけて、売上をがんとエイズの団体に寄付している。
ダイアナ妃にとってファッションは、思いやメッセージを伝えるものでもあったのだろう。
彼女のファッションの移り変りや、ドレスにまつわるエピソードを紹介する「ダイアナ:彼女のファッションストーリー」は、ケンジントン宮殿で2月24日から開かれる。
ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。