一体何を信じたらいいんだ。「オルタナ・ファクト(もうひとつの事実)」が世界のあちこちに飛び火している。
広告だって例外ではない。デオドラントやボディウォッシュのブランド「ダヴ」が、イギリスの新聞にこんな広告を掲載した。
・新しいダブのデオドラントがあれば、IQが40あがります。
・新しいダブのデオドラントを最初に使ったのは、クレオパトラです。
・新しいダブのデオドラントがあれば、あっという間に休日の計画を立てられます。
・新しいダブのデオドラントがあれば、Wi-Fiのスピードが上がります。
・新しいダブのデオドラントがあれば、2年前になくした靴下がみつかります。
・新しいダブのデオドラントがあれば、どんな言葉でも韻が踏めるようになります。
・新しいダブのデオドラントがあれば、久しぶりに会った遠い親戚の名前が、すぐに思い出せるようになります。
・新しいダブのデオドラントは、あなたの話をしっかり聞いてくれます。
・新しいダブのデオドラントがあれば、ボタンを何度も押しただけで、すぐにエレベーターがくるでしょう。
・新しいダブのデオドラントがあれば、パーティーに招かれるようになります。
#オルタナティブ・ファクト
オルタナ・ファクトは、トランプ大統領の顧問ケリーアン・コンウェイ氏が使って物議を醸した言葉だ。
2017年のトランプ大統領の就任式の参加者は、2013年のオバマ大統領の就任式に比べて明らかに少なかった。
それにも関わらず、「就任式に集まった人数は史上最大だった」と述べた大統領報道官について問われたコンウェイ氏は、それは「オルタナ・ファクト」と反論した。
ダヴ UKは、このコンウェイ氏がつくり出した言葉に悪ノリし、新聞に堂々と2ページの広告を掲載したのだ。
ちなみに、2ページ目にはこう書かれている。
・新しいダブのデオドラントを使うと、これまでになかったような素晴らしい肌になるでしょう
#リアルファクト
「タイムズ紙とガーディアン紙の広告。ダヴ、なかなかやるじゃないか」
この広告を手がけた代理店「オグルヴィ・アンド・メイザー・ワールドワイド」のチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるタム・カイ・メン氏は、この広告載せるのを、最初はためらったとビジネス雑誌キャンペーンUS版のインタビューで答えている。
「責任を持つ、というのはブランドにとって何より大切であり、それは大事なことです」
「にこやかな笑顔で丁寧に #オルタナティブファクトという言葉を使っているのをみると、それを改めて感じます」
ハフィントンポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。
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