原発避難の小学生が「150万円払わされた」→横浜市教委「いじめ認定できない」Twitterでは疑問続出

福島県から横浜市に自主避難した中学1年の男子生徒がいじめを受けた問題で、横浜市教育委員会は、男子生徒が同級生に総額約150万円を払わされていたとされる行為について、いじめと認定することが難しいという考えを示した。
時事通信社

福島第1原発の事故後、福島県から横浜市に自主避難した中学1年の男子生徒がいじめを受けた問題で、横浜市教育委員会は1月20日、男子生徒が小学生の頃、同級生に総額約150万円を払わされていたとされる行為について、いじめと認定することが難しいという考えを示した。NHKニュースなどが報じた。

男子生徒は、2011年8月、福島県から横浜市に自主避難した直後の小学2年生のときからいじめを受けていた。生徒側の主張によると、小学5年になった5月、「賠償金をもらっているだろう」と遊ぶ金をせびられ、親の持っている現金を持ち出すようになった。両親が「150万円ほど払わされている」と訴えたのに対し、学校の調査では約8万円分しか確認できなかったとして、事実認定が食い違っている。

市の第三者委は2016年11月の報告書で、「金銭授受はいじめから逃れるためだった」と指摘したが、「おごりおごられる関係」として「いじめ」とは認定しなかった

報告書を受けて生徒側は、2017年1月10日、同級生らとの金銭授受をいじめと認定するよう要望する意見書を横浜市の林文子市長宛てに提出。生徒の代理人は、代理人は「同級生が金銭を要求し、生徒が心身の苦痛を訴えており、いじめ防止対策推進法の定義するいじめに該当することが明らか」と主張していた。代理人はこれまでにも報告書について、「調査開始が遅れ、加害側の聞き取りができないなど踏み込めなかった」との見方を示していた

NHKニュースによると、岡田優子教育長は20日、市議会の委員会での質問に答え、「関わったとされる子どもたちが、『おごってもらった』と言っていることなどから、いじめという結論を導くのは疑問がある」と述べ、認定は難しいという考えを示した。時事ドットコムによると、岡田教育長は「第三者委員会の答申を覆すのは難しい」などとも話したという。

■ネットからは「おかしい」と言う意見が

この報道に対し、Twitterからは「おかしい」「横浜市民であることが恥ずかしい」などの意見が出ている。

一方で、今回は報告書が公開されていないこともあり、別の理由もあるのではないかとする意見も投稿されている。

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