日本将棋連盟は1月18日、将棋ソフト不正使用疑惑をめぐる対応で混乱を招いたことの責任を取って、谷川浩司会長(54、九段)が近く会長職を辞任すると、同連盟がハフィントンポストなど報道各社に送ったFAXで発表した。谷川会長は午後に記者会見する。
同連盟が発表した谷川会長のコメント全文は以下の通り。
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謹んでご報告申し上げます。この度、会長を辞任させて頂くことと致しました。
第三者調査委員会から報告書を頂き、年末年始をはさんでいろいろと考えた結果、将棋ファンの皆様、主催者・協賛社の皆様、そして三浦弘行九段に誠意をお伝えするには、会長が辞任するのが一番、という結論に至りました。加えて、昨年の十月以降、対応に苦慮する中で心身ともに不調をきたすようになってしまいました。
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このような状況の中で責任ある立場を続けるのは、将棋連盟にも迷惑がかかると考えました。専務時代を含めると約五年半、お世話になりました皆様には申し訳ありませんが、ご理解頂ければと思います。なお、空白期間を作ることはできませんので、新しい会長が決定するまでの期間は務めさせて頂きますことをご了承下さい。関係者の皆様、将棋ファンの皆様にご迷惑をおかけしましたことを、改めて深くお詫び申し上げます。
平成29年1月18日
谷川浩司
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谷川会長は1962年4月6日、神戸市生まれ。1973年、史上2人目の中学生棋士としてプロに。83年には史上最年少の21歳で名人位を獲得。通算獲得タイトル数は歴代4位の27期。序盤からの迅速な寄せに定評があり、その棋風は「光速の寄せ」「光速流」と呼ばれる。「十七世名人」の資格保持者。
※谷川会長の辞任会見の模様は⇒こちら