筑波大学からフランス東部のブザンソンに留学中の日本人女性が行方不明になっている事件で、現地警察が行方を追っている知人の男が、女性が不明となった3日後に、フランスを出国していたことがわかった。12月24日、FNNニュースなどが報じた。
行方不明となっているのは、筑波大学の学生でブザンソンにあるフランシュ・コンテ大学付属の応用語学センターに留学している黒﨑愛海(くろさき・なるみ)さん(21)。地元紙レスト・レピュブリカンによると、4日夜にブザンソン近郊のレストランで夕食をとっていたことが、防犯カメラの映像で確認されている。
これ以降、黒﨑さんの足取りはつかめていない。NHKニュースによると、黒﨑さんが持っていた携帯電話の位置情報のデータなどを基に行方を捜索している。しかし、範囲が広範囲に及び、時間がかかる可能性もあるという。
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捜査当局は、レストランで最後に一緒に食事をした男性が、黒﨑さんの行方不明に関与したとみて捜査している。共同通信によると、男は「20~23歳の外国人」だが、日本人ではないという。
FNNニュースは現地メディアの報道だとして、男は7日にフランスから出国したことが、空港の監視カメラで確認されたと報じた。レスト・レピュブリカンによると、男は既に欧州連合(EU)外に逃れた可能性があり、現地当局は国際手配するため、国際刑事警察機構(インターポール)と連絡をとっているという。
NHKニュースによると、筑波大学は24日記者会見を開き、黒﨑さんが9月から1年間の予定で留学していたことを明かした。黒﨑さんは先進国の貧困問題に関心があり、世界の中でも社会保障制度が進んでいるとして、フランスへ留学していた。