ロシアのシベリア東部ハカス共和国とクラスノヤルスク地方で12月6日、奇妙な光がシベリアの夜空を照らしたと、その地域に住む目撃者が伝えた。目を見張るほど輝いていた火球は、シベリアの人々に、一瞬、昼間のような明るさをもたらした。
アメリカ航空宇宙局(NASA)では正式に確認をとっていないというが、NASAジェット推進研究所にある地球近傍天体研究所のマネージャー、ポール・コダス氏は、まぶしい光の筋は「大気圏に衝突した極めて小さい天体」ではないかと説明した。
「私には本物のように見えます」と、彼はハフィントンポストUS版に伝えた。「火球のようです。つまり、大きく、明るい隕石です」
目撃者のオルガ・サガラコワさんは、彼女の恐ろしい体験について、ロシア政府が出資する英語ニュースチャンネル「ロシア・トゥデイ(RT)」に語った。
「はじめは、何が起こっているのか理解できませんでした。突然光ったんです。昼間と同じ光ではありませんでしたが、それでもかなりの明るさでした」と彼女は話した。「正直言って怖かったです。爆弾だと思いました」
複数の目撃者が、空を横切る物体を動画におさめた。
隕石が夜空を横切る眩しい光景を目撃したロシア・サヤノゴルスク市の住人たち
火球の明るさから判断して、コダス氏は、10メートルから15メートルの大きさではないかと推定する。
「衝撃波の報告はありませんでした」と、コダス氏は語った。「このことから、チェリャビンスクのような大きな隕石ではなかったことがわかります」
2013年のチェリャビンスク隕石は、直径が約17メートルあり、爆発の規模は第二次世界大戦中にアメリカが日本の広島に落とした原子爆弾の約30倍だった。
隕石が空に降る光景は特別なものに思えるかもしれないが、珍しいものではないとコダス氏は語った。
「こういったことは、おそらく毎日か、2日ごとには発生しています」と、コダス氏は付け加えた。「必ずしも人が住む地域で発生するわけではない、というだけです」
ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。
▼画像集が開きます
(スライドショーが見られない方はこちらへ)