アメリカのドナルド・トランプ次期大統領は12月6日、ノースカロライナ州フェイエットビルで演説し、次期国防長官にジェームズ・マティス元海兵隊中央軍司令官を起用すると正式に表明した。
66歳の軍司令官は、「狂犬」や「戦う修道士」などの異名を持ち、2013年にはイランへの強硬政策をめぐってオバマ氏と対立し、中央軍司令官を解任された。フォーリン・ポリシー誌によれば、マティス氏はイラン政権に対する「軍事行動の二次的、三次的結果を市民に深く考えさせたのです」
国防長官を引き受ければ、マティス氏は法的な問題に直面することになる。連邦法は士官は従軍任務から7年間国防長官に就くことを禁止している。ジョージ・C・マーシャル軍司令官が任命された後に、議会は法案を可決した。この法の精神は、軍に対するシビリアンコントロール(文民統制)を確実にする意図がある。民主主義の伝統としてよく見られるものだ。
議会は、連邦法からマティス氏を除外する法律を可決する必要がある。上下両院で多数派の共和党なら、簡単な仕事だ。
マティス氏はすでに、次期大統領に影響力を示している。トランプ氏は選挙遊説中、「(第二次世界大戦の)将軍ジョージ・パットンに最も近い男だ」と語っていた。トランプ氏が11月19日にニュージャージー州でマティス氏と面会した時、トランプ氏がオバマ政権で禁止された水責めなどの拷問を復活させたいという意見に対し、マティス氏が「私の経験では、タバコ1箱とビールが何本かあれば、拷問よりもっとうまくできる」と回答したことにトランプ氏は「とても感銘を受けた」と話している。
『「役に立つとは思えない」と彼は言っていた』と、トランプ氏はニューヨークタイムズのインタビューで語った。「これで拷問を復活させるという考えが変わったわけではないが、思ったほど効果が出るわけではないと感じた」
ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。
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