ASKA容疑者のタクシー車内映像をマスコミに提供、チェッカーキャブが謝罪

タクシーグループ「チェッカーキャブ」は30日、公式サイトで、ASKA容疑者の車内映像をマスコミに提供したことについて謝罪した。

歌手のASKA容疑者が覚醒剤取締法(使用)の疑いで逮捕された事件で、ASKA容疑者が逮捕直前に乗ったタクシー車内の映像がテレビで公開され、インターネットで物議を醸している

これを受けて、東京都のタクシーグループ「チェッカーキャブ」は11月30日、公式サイトで「当グループ加盟の1社よりマスコミへ提供されたもの」と認め、「映像提供を行った社に対しては、グループとして厳罰をもって対応し、記録映像の管理徹底を図らせる所存であります」と記して謝罪した

チェッカーキャブは、映像提供について「刑事訴訟法の規定に基づく捜査機機関からの文書による照会に応じて提供する場合、ならびに事故やトラブルの状況及び原因を明らかにするために、その当事者、保険会社、捜査機関に提供する場合のみとしております」と説明している。

チェッカーキャブのサイトより

公開された映像は車内に設置されたドライブレコーダーのもので、28日午後6時すぎに撮影された。ASKA容疑者が外出先でタクシーに乗り込み、運転手に自宅までの道順を指示する様子が映っている。ASKA容疑者について連日、報道を続けているテレビ朝日などテレビ各局はこの映像を入手し、ニュースや情報番組で放映していた。

直後から、「ASKAのタクシーの車載カメラ動画を流出させたタクシー会社ってどこだ?強盗の指名手配じゃないんだから…」など、映像が公開されたことについて疑問の声があげられた

また、ASKA容疑者は「盗撮されている」などと自ら110番通報し、直後の尿検査で覚せい剤の陽性反応が出たため逮捕されたことから、「裁判ウォッチャー」のお笑い芸人、阿曽山大噴火は「盗聴盗撮が巷で横行してるというASKAの指摘通りなんですが」と皮肉な投稿をした。

この問題について、小林正啓弁護士(花水木法律事務所)はハフィントンポストの取材に応じ、「明らかに違法だと思います。勝手に写真を撮られて公表されない権利である肖像権と、私生活上のプライベートな行為を公表されないという権利、プライバシー権の両方を侵害している」と指摘。「公表されることを承知で提供したタクシー会社、そして実際に提供したテレビ局も違法行為をした」と述べていた。

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