韓国・朴槿恵大統領の進退を巡る攻防が、週末から来週にかけて大きな山場を迎える。
11月26日に5週連続の大規模な「ろうそく集会」が開かれるほか、早ければ12月初めに、国会が弾劾訴追案を採決する。
可決されれば朴大統領の職務は停止され、首相が大統領権限代行に就任する。政局を占う3種類の数字を整理した。
■11月25日、4%
韓国の朴槿恵大統領の支持率が、また史上最低を記録した。
韓国ギャラップが11月25日に発表した調査結果によると、朴大統領を支持すると答えた人は4%で、前週まで3週連続で記録していた5%からさらに下がった。
知人女性で「陰の実力者」と言われた崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入や財団を巡る不正疑惑を受け、不支持は93%に上がり、史上最高だった。20代と30代は「0%」を記録。これまで安定した支持層とみなされてきた60代以上も9%だった。
与党・セヌリ党の政党支持率も下落が止まらない。今回の調査では4%下がり、ついに野党第2党の「国民の党」にも抜かれて政党支持率3位に転落した。
■11月26日、200万人
11月19日のソウルの集会
市民団体や労働組合がつくる「朴槿恵政権退陣非常国民行動」は、土曜日となる11月26日に、5週連続となる「ろうそく集会」を開く。主催者側はソウル中心部で約150万人、全国で約50万人の計約200万人の参加を見込んでおり、11月12日の集会を超える韓国史上最大の人数となる。
青瓦台(大統領府)の最大200mまで接近するデモ行進が初めて許可されたほか、今回の集会は終電とともに解散していた過去4回の集会と異なり、初めて翌朝まで開催される。当日は雨で、気温は7度と予想されている。
■12月2日、3分の2
大統領本人に辞任する意思がなく、野党は弾劾の動きを強めている。国会が弾劾訴追案を可決できる在籍議員の3分の2(200人)に達するかどうかが焦点だ。
野党第一党「共に民主党」の禹相虎・院内代表は24日「早ければ12月2日、遅くとも12月9日」に、弾劾訴追案を国会で採決する意向を明らかにした。
与党・セヌリ党にも支持率低下に押され、同調する動きが相次いでいる。朴大統領と距離を置く非主流派らの「非常時局会議」の国会議員は25日、弾劾訴追案が国会に上程された場合、「賛成する議員は40人と確認した」と述べた。「党内改革が第一原則だが、達成されない場合は非常時局会議で深く議論して決断する」と、離党も示唆した。
仮に与党から40人が弾劾に賛成した場合、野党系と合わせて国会の3分の2を超えるが、セヌリ党主流派の抵抗も予想され、可決するかどうかは予断を許さない。
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