イギリスに住む14歳の少年が、土地の売買で200万ポンド(約2億7000万円)の利益を出した。億万長者になった少年の商才に注目が集まっている。
卓越したビジネスセンスを持つこの少年は、サマセット州に住むハーベイ・ミリントン君。ベンチャービジネスで1370万円を売り上げた後、土地売買で巨額の金を手にした。
■イギリス版「車検シール」を発明
サマセット州のニュースサイト・カントリーガジェットによると、ハーベイ君がビジネスを始めたのは1年前の2015年。日本の車検シールのような商品を発明し、ありそうでなかったサービスとしてヒットした。
イギリスでは、道路税の納税時期を記したステッカーを車のフロントガラスに貼り付けることが義務付けられていたが、2014年に廃止された。ステッカーを貼り付ける必要がなくなったことで、納税時期を忘れてしまうドライバーが増えてしまった。
ここに目をつけたハーベイ君は、道路税や車検の時期を自由に記入できる「タックス・ディスク・リマインダー」というステッカーの商品化を思いついた。デザインを数種類用意し、買い手が好きな柄のステッカーを自由に選べるようにして、4ポンド(約500円)で販売。
学校に通いながら毎日1時間ほどの時間を客対応に費やし、2カ月も経たないうちに、1週間あたり400件の注文が入るほどの人気サービスに成長した。
多様なデザインが用意されたステッカー。「タックスディスク・リマインダー」の公式サイトより。
■土地売買で50倍の利益を得る
「タックス・ディスク・リマインダー」で約1370万円の利益を手にしたハーベイ君は、別のビジネスを展開しようと、1.2ヘクタールの土地を540万円で購入する。富裕層向けのキャンプ場を開くことを考えていたが、ハーベイ君が購入した土地を売ってほしいと住宅開発会社から取引を持ちかけられ、話は一転した。
住宅開発会社が提示した金額は、なんと200万ポンド(2億7000万円)。結果的に、土地購入時の50倍にあたる利益を手にすることになった。
「彼らがいくらで土地を買いたがってるかわからなかったけど、それが結局、200万ポンドという大金だったんだ」とハーベイ君は言う。
14歳にして類まれなビジネスセンスを持つハーベイ君だが、起業などは考えておらず、将来は警察官になることが夢だという。少しもったいない気もするが、弱冠14歳にしてビジネスで成功した頭脳を活かし、警察官としても活躍してくれるに違いない。
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