空爆の数週間前に撮影された猫の写真(MOHAMMAD ALAA ALJALEEL)
内戦が続くシリアの都市アレッポには、100匹以上の猫が住む、有名な猫保護施設がある。この保護施設が、11月16日に起きた空爆で攻撃を受けた。
ロイターによると、この攻撃で子供を含む32名が死亡した。空爆したのはシリア政府かロシアだと伝えられている。
保護施設で猫を守っているモハマド・アラー・アルジャジールさんは、SNSでほぼ毎日猫たち写真を投稿してきた。しかし、16日にアルジャジールさんが投稿したのは、空爆の様子を撮影した動画だった。
「今日は猫の写真を投稿できません。なぜなら…こんな出来事があったからです」
空爆の10日前、11月5日に投稿した動画には、多くの猫たちが、元気に暮らす様子が写っていた。
アルジャジールさんは、アレッサンドラ・アビディンさんというイタリア人女性の助けを得て「Il gattaro d’Aleppo (アレッポの猫男)」というFacebookグループを立ち上げている。
アビディンさんは空爆の後、保護施設にいた何匹かの猫たちと一匹の犬が死んだと報告した(注意:リンク先のツイートには、死体の画像が含まれます)。犬は「ホープ」という名前で、保護施設のマスコットだったという。アルジャジールさんの自宅も空爆され、2匹の猫が命を失った。
アルジャジールさんとアビディンさんはFacebookグループを通して、支援者たちから寄付を受け付けている。その寄付金を使って、この保護施設や子供たちのための公園を作り、猫や地元の人たちの食べ物を買っていた。
今後、保護施設がどうなるかはまだ不明だ。しかし、空爆後に撮影された写真には、まだ生きている猫たちが写っていた。中には怪我をしていない猫たちもいた。アルジャジールさんは9月に受けたBBCのインタビューで、何があってもアレッポに残り猫たちを守り抜くと話している。
(MOHAMMAD ALAA ALJALEEL)
ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。
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