ワシントンポスト紙は10月8日、アメリカ大統領選の共和党候補ドナルド・トランプが「スターならやらせてくれる。何でもできるんだ」と豪語している2005年の映像をスッパ抜いた。
「美しい女には自動的に惹かれてしまう。キスをし始めちゃうんだ。磁石みたいなもんだな。ただのキスだし。我慢なんてしないよ」
「女たちのプッシーをつかむんだ。何でもできる」
トランプはこうした発言について、繰り返し「ロッカールームでするような猥談」に過ぎないと言って弁解した。2度目の大統領候補テレビ討論会で、司会者のアンダーソン・クーパーから突っ込まれ、トランプは「女性にわいせつ行為を加えたことなど絶対にない」と言った。
しかし、トランプの発言以来(それ以前からだが)、わいせつ行為の被害を受けたという女性たちが次々と名乗りを上げている。性的に不適切な行為でトランプを非難している女性たちの現時点でのリストだ。リストに漏れがあるようだったら、あるいは何か他にも情報をお持ちなら、women@huffingtonpost.com までメールしてほしい。この記事のリストは、今後も引き続き更新する予定だ。
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ジェシカ・リーズ
証言/
ニューヨーク・タイムズによると、ジェシカ・リーズ(74)は30年以上前、出張のためニューヨーク行きの飛行機でトランプの隣に座った。リーズさんは現在74歳で、彼女はトランプと少し言葉を交わし、その後飛行中の約45分間、トランプはリーズとの間の肘掛けを上げ、彼女の胸を掴んだりスカート中に手を入れたりしたという。
「トランプはまるでタコみたいでした」と、リーズは話した。「彼は私の体のあらゆる場所に手を伸ばしてきたんです」
トランプの反応/
トランプは猛然と否定した。トランプの弁護士はニューヨーク・タイムズに電話し、記事を撤回するよう求め、さもなければ訴えると脅しをかけた(ニューヨーク・タイムズは回答済み)。
この事件が世間に知られた日/
2016年10月12日
この事件が起きたとされる時期/
1980年代はじめ
レイチェル・クルックス
証言/
クルックスがトランプタワーにある不動産投資開発の会社で受付嬢として勤めていた時、エレベーターの中でトランプに襲われたという。ニューヨーク・タイムズによると、クルックスは22歳の時トランプに初めて面会し、自己紹介をして握手をしたが、トランプは彼女の手を放そうとしなかった。
トランプはクルックスさんの頬にキスをしはじめ、さらにそのまま唇にキスした。「本当に失礼でした」と彼女は語った。「トランプは『お前なんか取るに足らない存在だから、俺はお前にどんなことだってやっていいんだ』と思っているようで、本当に腹が立ちました」
トランプの反応/
ジェシカ・リーズの項目を参照
この事件が世間に知られた日/
2016年10月12日
この事件が起きたとされる時期/
2005年
ミンディー・マクギリヴレイ
証言/
パームビーチ・ポストによると、ミンディー・マクギリヴレイ(36)は、フロリダ州パームビーチにあるトランプの私有地兼プライベートクラブ「マー・アー・ラゴ」のコンサートに参加したとき、トランプ氏に体を触られたという。マクギリヴレイさんはコンサートの写真撮影をしていた友人を手伝うためにコンサートに参加していた。
「突然何かにしがみつかれた感じ、小突かれたみたいな感じがしたんです。最初は(友人の)ケンのカメラバッグか何かだろうと思っていたんですが、振り返ると、ドナルドがいたんです」
「かなりつつかれました。しがみつかれたという感じです」、彼女はこう続けた。「私のお尻の真ん中にかなり近いところで突かれたから、ぞっとして飛び上がりそうになりました」
トランプの反応/
この証言が公開された翌日、CNNは、トランプ陣営がこの新聞社に対して告訴を検討していると伝えた。
この事件が世間に知られた日/
2016年10月12日
この事件が起きたとされる時期/
2003年
ナターシャ・ストイノフ
証言/
ジャーナリストのナターシャ・ストイノフは、ピープル誌に寄稿し、トランプが所有するパームビーチの私有地で妻メラニアのインタビューをしているときに、トランプがどのように自分に暴行したかを綴っている。ある時点で、トランプはストイノフに自分の敷地内のプライベートツアーをしようと言いはじめ、そのときに彼女を押さえ込みキスをした。
「トランプ氏は私たちのうしろにあったドアを閉めました。後ろを振り向いたらすぐにトランプは私を壁に押さえ込み、無理やり私の口に舌を入れようとしました...トランプ氏に長年仕えている執事がすぐに部屋に飛び込んで来てくれたことに感謝しています。私はそのとき彼から逃れようとしていました」。
トランプの反応/
大統領選の演説で、トランプはストイノフを侮蔑しながらこう言った。「彼女を見てみろよ。...俺は遠慮させてもらう」
この事件が世間に知られた日/
2016年10月12日
この事件が起きたとされる時期/
2005年
テンプル・タガート・マクドウェル
証言/
テンプル・タガート・マクドウェルがミスユタ州の栄冠を手に入れた年、トランプ氏は、ミス・ユニバースの所有権を手に入れた。タガートは初めてトランプに紹介されたとき、キスをされたという。この証言をトランプ氏は強く否定している。「彼は私の唇にキスをしました」。彼女は証言を公開すると決めてから、ニューヨーク・タイムズにこう語った。「"最悪、気持ち悪い"と思いました。あのときトランプはマーラ・メイプルズさんと結婚していました。やったらいけないでしょ、これは"と思いました」
トランプの反応/
トランプ氏はNBCに「彼女が誰なのか知らない」と語り、彼女にわいせつ行為をしたことを否定している。
この事件が世間に知られた日/
2016年5月
この事件が起きたとされる時期/
1997年
カサンドラ・サールズ
証言/
Yahooニュースによると、2013年ミス・ワシントンのカサンドラ・サールズは、この夏Facebookに、コンテストに参加した仲間たちと一緒の写真をつけて次のように投稿した。「ステージの上で自己紹介したときのことみんな覚えてる? こいつは私たちを家畜扱いして、『俺の目を見ていない』とかいってやり直しさせたよね。それから自分の所有物をじっくり眺めようと、私たちを一列に並ばせたし」。この投稿に続くコメントで、サールズは次のように付け加えた。「たぶん彼は、私にしつこく付きまとってホテルの部屋へ誘い込もうとした話をして欲しくないだろうね」
トランプの反応/
反応なし
この事件が世間に知られた日/
2016年6月
この事件が起きたとされる時期/
明確ではないがおそらく2013年
匿名の女性
証言/
カリフォルニア州の匿名女性は6月、13歳のときにあるパーティーでトランプにレイプされたと告発した。バズフィードによると、訴訟の第1回審理は2016年12月の予定されている。
トランプの反応/
訴訟は大統領選で痛手を負わせるために仕組まれたものだとして強く否定している。
この事件が世間に知られた日/
2016年6月
この事件が起きたとされる時期/
1994年
ジル・ハース
証言/
ジル・ハースは1990年代にトランプと仕事をしていた(彼女は夫とともに、カレンダーモデルのコンテストという名目でアメリカン・ドリーム・カレンダー・ガールズを運営していた)。しかしそれは後に訴訟問題へとつながった。1997年の訴訟の裁判記録によると、トランプが彼女にセクハラ行為を繰り返し、テーブルの下で彼女の体を触ったこともあると主張した(記録はボストン・グローブ紙が明らかにした)。その後ハースは告訴を取り下げたものの、その主張に間違いはないと彼女はいう。「私の言い分を今なら信じてくれるでしょう?」と、「女性の性器をつかむんだ」とトランプが語った映像が公開された後、ニュース番組「インサイド・エディション」でハースは証言した。
トランプの反応/
5月にニューヨーク・タイムズがトランプのわいせつ行為についての記事を載せたが、そのなかにはハースの後発も含まれている。トランプは、「実際にはハースのほうから私に言い寄ってきたのだ」と述べている。
この事件が世間に知られた日/
2016年4月
この事件が起きたとされる時期/
1993年
イヴァナ・トランプ
証言/
1992年の離婚時の宣誓供述で、トランプの最初の妻イヴァナは、強引な性行為を強要されたと供述している。(配偶者間でもレイプはレイプだ)供述は、1993年に出版されたトランプの伝記『ロスト・タイクーン:ドナルド・J・トランプの多くの生活』で明らかになった。イヴァナはその後主張をトーンダウンさせ、慣れ親しんだ夫の愛情と優しさがその夜には欠けていたため「暴力を受けたと感じた」ものの、トランプを犯罪者と糾弾しているわけではないと述べた。6月に、イヴァナはCNNに「こんな話をしても何のメリットもない」とその立場を強調した。
トランプの反応/
事件はなかったと否定している。
この事件が世間に知られた日/
1993年
この事件が起きたとされる時期/
1989年
(敬称略)
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ハフポストUS版編注:ドナルド・トランプ氏は世界に16億人いるイスラム教徒をアメリカから締め出すと繰り返し発言してきた、嘘ばかりつき、極度に外国人を嫌い、人種差別主義者、ミソジニスト(女性蔑視の人たち)、バーサー(オバマ大統領の出生地はアメリカではないと主張する人たち)として知られる人物である。
ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。
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