ポーランドの映画監督、アンジェイ・ワイダさんが10月9日、90歳で死去した。BBCなどが報じた。
時事ドットコムによると、ワイダさんは共産主義体制下にあったポーランドで、弾圧を受けながらも反骨精神に満ちあふれた映画を撮り続けた。1954〜58年に発表した「世代」「地下水道」「灰とダイヤモンド」では、反ナチズムを訴えた。この「抵抗3部作」で国際的な評価を獲得。カンヌ国際映画祭で1981年、最高賞パルムドールを受賞した。
ワイダさんは日本との関わりが深く、87年には科学や技術、文化において著しい貢献をした人々に与えられ京都賞」の精神科学・表現芸術部門を受賞。賞金でポーランドのクラクフに日本美術技術センターを設立した。2011年の東日本大震災の際には、「苦難の中でも楽観を失わない。それが日本人だ」と激励するメッセージを送っていた。