脳はとても大切な臓器だ。老化すると認知症などの問題を抱えるようになる。しかし皮膚や髪と違って、どれぐらい老化しているかは、鏡をのぞいてもわからない。
自分の脳年齢がどれくらいなのかを知りたい人は、イギリス保健省の機関「パブリック・ヘルス・イングランド(PHE)」が中年の人たちに向けて開発した「脳年齢テスト」が参考になるかもしれない。
PHEによると、脳年齢に大きな影響を与えるのは、運動、飲酒、喫煙、体重、コレステロールといった生活習慣だ。脳に良くない生活を続けていると、認知症のリスクを高める可能性がある。
PHEで認知症の研究を担当するチャールズ・アレッシ氏は、ガーディアン紙にこう語っている。
「これは、生活習慣が、脳の認知機能低下を早める可能性があることを知ってもらうためのテストです。認知症には様々な症状があり、いくつかのリスクは防ぐことが可能です」
このテストは認知症を判断するものではない。しかし「脳年齢」を知り、健康的な生活習慣を送るための助けとなりそうだ。
■ 次の1〜25の質問に、「はい」「いいえ」で答えて下さい。
1. 1日7時間以上寝ている。
2. 抗酸化物質を多く含む野菜か果物(かんきつ類、ピーマン、ほうれん草、ブロッコリー、リンゴ、トマト、ケールなど)を、少なくとも5品目以上、毎日食べている。
3. ブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリーを、少なくとも1品目以上、毎日食べている。
4. 週に3回以上、オメガ3脂肪酸(コレステロール値を下げ、血中の中性脂肪を少なくする脂肪酸)がたくさん含まれる魚(サーモン、サバなど)を焼いて食べている。
5. 週に5回以上、オメガ3脂肪酸もしくはアマニ油をたくさん含むサプリメントを摂取している。
6. 毎日とっているマルチビタミンの中に、葉酸が含まれている。
7. 少量のアスピリンを飲んでいる(低容量のアスピリンは、脳の血流を良くし、脳の老化を遅くする効果があるという研究結果がある)。
8. 赤ワインかぶどうジュースを、1週間に5回以上飲んでいる。
9. 1週間のうち、ほぼ毎日30分以上の運動をしている。
10. 1週間に5回以上、難しい本を呼む、クロスワードパズルや数独を解く、など能動的な学習、記憶、計算、分析、問題解決を必要とする活動をしている。
11. 総コレステロールが、5ミリモル/リットル以下だ。
12. LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が3ミリモル/リットル以下だ(LDLコレステロールは、動脈疾患を引き起こし、脳の血流量を減らす)。
13. 長寿の家系で、家族の中に80歳を超えても記憶力が低下しない人がいた。
14. 肥満ではない。
15. 地中海式の食事(野菜をたくさん食べる、全粒の穀物を摂る、豆類、ナッツ類、種子類を摂取する、油はオリーブオイルを使う、赤身の肉をあまり食べないなど)をしている。
16. バターやマーガリンの代わりに、オリーブオイルやトランス脂肪酸を含まない食品を使う。
17. 1度も喫煙したことがない。
18. 血圧は正常。
19. 糖尿病ではない。
20. メタボリックシンドロームではない(日本では男性が腹囲85センチ以上、女性が90センチ以上だと、メタボリックシンドローム)。
21. いびき、閉塞性睡眠時無呼吸、不眠症といった睡眠障害はない。
22. コントロールできないストレスに毎日悩むようなことはない。
23. サポートしてくれる人がいて、家族、友人、同僚と共に様々な活動を楽しんでいる。
24. 長期記憶にも、短期記憶にも問題はない。
25. アルツハイマーを防止するためできることは、何でもやりたいと思っている。
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「はい」が23〜25
実年齢から15歳引いた年齢が、あなたの脳年齢。今の生活習慣を続ける限り、認知症を発症するリスクは低いだろう。
「はい」が20〜22
実年齢から10歳引いた年齢が、あなたの脳年齢。心と体に良い生活をしている。「いいえ」と答えた質問を振り返って、生活習慣をさらに向上させよう。
「はい」が15〜19
あなたの脳年齢は、実年齢と同じ。認知症を発症するリスクがある。「いいえ」と答えた質問を振り返って、生活習慣を変えよう。
「はい」が0〜11
実年齢に10歳足した年齢が、あなたの脳年齢。現在抱えている健康問題を医者に相談して、問題を解決しよう。
ハフポストUK版に掲載された記事を翻訳しました。
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