周りの人は平気なのに、自分だけが蚊に刺されている時がある。これって気のせい?
いや、気のせいではないかもしれない。特定の人たちが、蚊に刺されやすいというのは事実のようだ。フロリダ大学のジェリー・バトラー名誉教授は、健康情報サイト「WebMD」で「10人に1人が蚊に好かれます」と語っている。また、20%(5人に1人)の人が蚊に刺されやすいとする研究もある。
なぜ刺されやすいのか、まだ完全に解明できていないが、狙われやすい要因はわかってきている。こんな条件を満たしていると、蚊に愛されている可能性がある。
1. 身体が大きい
蚊が獲物を探すために使う要素の一つが「二酸化炭素」だ。身体が大きい人たちは二酸化炭素を多く出すため、蚊にとっては、二酸化炭素の雲のように見える。子供より大人、女性より男性が刺されやすいのは、これが理由だ。
2. 運動直後
運動した直後に筋肉中につくられる「乳酸」も、蚊は好む。運動すると乳酸がつくられる上、呼吸量や速度が早くなって、より二酸化炭素を出すため、蚊を惹き付けやすくなる。
3. コレステロールの代謝がいい
コレステロールを処理すると、皮膚にその副産物が残る。蚊はこの副産物にも好きだ。そのため、「コレステロール代謝」がいい人は(血中コレステロールが高い人ではなく)蚊が寄ってくる可能性がある、とバトラー名誉教授は述べている。
4. 蚊が好む匂いがする
二酸化炭素と同様、「匂い」も蚊が惹き付ける要因となる。息に含まれるアセトンやエストラジオール、その他肌の表面に生息している多くの化合物やバクテリアは、蚊に好かれる原因となる。
しかし、化合物やバクテリアは全ての人の肌に存在する。なぜ一定の人は蚊を惹き付けるのだろう。
最近の研究では、蚊に好かれるかどうかは、その匂いが強いかどうかより、その匂いを隠す化学物質をつくれるかどうかだと考えられている。アメリカ蚊防除協会のアドバイザー、ジョセフ・コンロン氏はNBCニュースで次のように語っている。
「ある人たちは蚊が嫌う化学物質を肌の表面でつくることができます。それで蚊が好む香りを覆って、刺されにくくなるという可能性があります」
ちなみに、人間の血を吸うのは雌の蚊だけで、雄は吸わない。コンロン氏によれば、雌は卵を育てるために、血を吸ってタンパク質を補う。つまり刺されれば刺されるほど、蚊の子孫繁栄に一役買っていることになる。
身体のサイズや匂いを変えることはできないが、虫よけなどを上手く使って、なるべく蚊を増やさないようにしたい。
ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。
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