北極海などに生息する大型のサメ「ニシオンデンザメ」が400年近く生きることがわかった。脊椎動物としては最も長寿だという。コペンハーゲン大学の研究員ユリウス・ニールセン氏らの国際研究チームが12日、科学誌「サイエンス」に発表した。
ニシオンデンザメは成長すると体長5~6メートルになるが、その成長スピードは1年で約1センチと非常に遅いため、長寿であると推測されていた。ただ、魚類の年齢を測定するには、骨に残る年輪のような線(耳石)を調べるが、サメは軟骨しかもたないため、従来の方法では簡単には寿命を分析できなかったという。
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そこでニールセン氏らの研究チームは、ニシオンデンザメの目の水晶体に含まれる放射性炭素の量から誕生年代を測定する方法で、寿命を推測した。
調査の結果、ニシオンデンザメの平均寿命は少なくとも272歳とわかった。また調査した個体のうち、体長5.02メートルのものは392歳と推定された。これまで脊椎動物の中では、150年〜200年ほど生きるホッキョククジラが最長寿とされていた。
無脊椎動物を含めると、ニシオンデンザメより長く生きるのは、500年ほど生きる二枚貝の一種「アイスランドガイ」ぐらいだという
■392歳のサメが生まれた時代、世界史的にはこんな時代
392歳のニシオンデンザメが生まれたと推定される1624年は、世界史的には以下のような事件が起こった時代だった。
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・ドイツ三十年戦争(1618〜1648)
・ピルグリム・ファーザーズがメイフラワー号で北米プリマスに到着(1620)
・アンボイナ事件(1623)
・オランダが台湾(フォルモサ)占領(1624)
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