アメリカやオーストラリアなどで爆発的な人気になっているオンラインゲーム「ポケモンGO」。
韓国では未リリースのこのゲームが、なぜか韓国東端の都市・束草(ソクチョ)ではプレイできる。ソウルからバスで約3時間と比較的近いこともあり、多くの韓国人がこの地方都市に押し寄せている。
束草でポケモンGOができるって聞いて行ってみたら、束草だけで11匹ゲットした!!!!
束草の高速バスターミナル前にあるモーテルを巡って、一晩の血湧き肉躍るジム争奪戦www
週末、ソウルから束草へ向かう高速バスは予約が殺到。売り切れが続出している。
人口約8万2000人の束草の街は、スマホ歩きをする人々が至る所に見られる。
なぜ韓国で本来プレイできないはずのポケモンGOが、束草だけ可能なのか? 正確な理由は不明だが、ハフポスト韓国版によれば、開発元が作成した地図情報が理由のようだ。
ポケモンGOを開発したナイエンティック(Niantic)社は、過去に「イングレス(Ingress)」という位置情報ゲームを開発しており、イングレスの地図情報がそのままポケモンGoにも使われている。
Googleの社内ベンチャーとして発足したナイエンティック社は、Google Mapsのデータをもとに、全世界の地図を菱形の「セル」で区切っているが、北朝鮮との軍事境界線に近い束草は、「セル」上で韓国ではなく、北朝鮮に含まれている。
このためか、ソウル北部の軍事境界線上にある板門店(パンムンジョム)でプレイできたとの報告もある。
実は北朝鮮は2013年からGoogle Mapsを解禁しており、ポケモンGOにも特に規制はないとみられるが、韓国は軍事機密や国内業者の保護を理由に、海外の事業者が地図データを国外に持ち出すことを厳しく制限している。
事実上、韓国の地図データは国外のサーバーに移植できないため、韓国内ではストリートビューや渋滞情報などの機能も使えない。Googleは2010年に韓国政府に位置情報の提供を申請して拒否され、2016年6月に再申請した。近く結論が出る見込みだ。
束草市の市長も、市長室でモンスターをゲットした。
市役所は無料WiFiマップを公開するなど、降ってわいた観光需要をゲットしようと躍起になっている。