在韓米軍に高高度迎撃ミサイルシステム「THAAD」(サード)が配備されることが決定した。北朝鮮の弾道ミサイル対策だが、中国は強く反発している。
ハフポスト韓国版によると、アメリカ第8軍(在韓米軍)のトーマス・ベンダル司令官と、韓国国防省のリュ・ジェスン国防政策室長が7月8日、共同で会見を開き、正式に発表した。
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両国は発表文で「北朝鮮の核と大量破壊兵器、弾道ミサイルの脅威から韓国と国民の安全を守り、米韓同盟の軍事力を保護するための防御的措置として決定した」と述べた。「どの第三国を狙うこともなく、北朝鮮の核とミサイルに対してのみ運用される」としている。
一方、中国外務省は声明を発表。「中国を含む関連国の明確な反対を考慮せず、配置を選んだ」として「強烈な不満と断固たる反対」を表明し、米韓を非難した。
THAADは、敵の弾道ミサイルが飛んできたとき、高度150km以内の上空で直接迎撃して打ち落とすミサイルのシステム。北朝鮮が2016年2月に長距離弾道ミサイルの発射実験をしたことに対抗し、両国は中国の強い難色を押し切って正式に配置の是非を巡る協議に入っていた。
THAADを巡っては、実効性への疑問や中韓関係の悪化を懸念する声が韓国内で根強い。配備場所は、候補としてアメリカ陸軍の施設がある南東部の大邱・漆谷郡付近が有力視されているが、地元自治体は強く反発している。この日の会見で韓国国防省も「国民的な関心事となっており、自治体名程度はお知らせできる」と、詳細を明らかにしない方針を示した。実際の運用開始は2017年末を目標にしている。
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