小池百合子氏が都知事選への出馬表明「飲食代は自腹、やせ我慢でいく」

萩生田光一官房副長官「東京都連執行部に何ら相談なく意思を表明することは違和感がある」
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舛添要一前知事の辞職に伴う都知事選について、自民党の小池百合子元防衛相が6月29日に記者会見を開き、「自民党議員として出馬の決意を固めた」「東京で初めての女性知事を目指す」と立候補の意向を表明した。

■韓国人学校への都有地の貸し出しは「白紙へ」

小池氏は、舛添前知事が進めていた韓国人学校への都有地の貸し出し問題について問われると「答えはシンプル。白紙とするべきだと考えております」と、当選した場合は計画を撤回する方針を述べた。

舛添前都知事が追求された政治資金の公私混同については「テレビ東京の池上彰さんの番組でも説明したが、飲食代は誰と食べて、どんな会議内容なのか分かりにくいのは事実」と述べた。その上で、「飲食代は計上しない。自腹、やせ我慢でいく」と「会議代・飲食代にまつわる政治資金上の問題はおこらない」という認識を示した。

■自民党内は現時点で候補を一本化できず

ただ、自民党内で候補の一本化は未だ図られていないようだ。自民党内からは桜井俊・前総務事務次官に出馬を期待する声もある。

小池氏は、仮に自民党から公認・推薦が得られなかった場合について、「これからの情勢を見極めながら決めていきたいと思います」と判断を保留した。その上で、「党のしかるべき方にご相談をした。いろいろな方々とご相談したいと思います」と述べたが、自民党東京都連から支援を得る了承は、現時点で得られていないことを明かした。名前が取り沙汰されている桜井氏については「事務次官までつとめられたたいへん立派な方」と評した。

この日、萩生田光一官房副長官は午前の会見で「東京都連執行部に何ら相談もなく出馬の意思を表明することにやや違和感がある」「正直ビックリしております」と、小池氏の出馬表明について疑念を呈した

■元ニュースキャスター、小池百合子氏とは

小池氏は衆議院東京10区選出、当選8回の63歳。カイロ大学卒業。テレビ東京のニュース番組「ワールドビジネスサテライト」の初代キャスターなどを経て、参議院議員に当選。その後、衆議院に鞍替えし、これまでに環境相や防衛相、自民党の総務会長などを歴任した。環境相時代には「クール・ビズ」の旗振り役を担った。

この日の会見では国政経験などをアピールした上で、「2020の東京オリンピック・パラリンピックの成功はもとより、ポスト2020をにらんだ新しい東京を創造する」と語った。経済政策については、「成長戦略のけん引役にならねばならない。アベノミクスを東京から発信していく」と、安倍政権との連携を図る意向を述べた。

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