ビートルズ来日から50年。「名誉と財力のほかに欲しいものは?」と聞かれた4人は...【画像集】

当時は武道館で、外国のミュージシャンがロック・コンサートを行うのは武道館の精神への冒とくだとの批判もあった。
時事通信社

50年前の1966年6月29日、ビートルズが日本に初来日した。当初は28日午後5時15分の到着を予定していたが、台風の影響で11時間以上遅れ、羽田に到着したのは午前3時39分だった。

飛行機は送迎デッキからはるか離れた特別エリアに到着。厳戒態勢が敷かれ、ファンの歓声もない未明の到着となったが、機内サービスのはっぴに着替えた4人は、笑顔でタラップを降りた。

日航機で羽田空港に到着したザ・ビートルズの4人。(1966年06月29日 時事通信社)

待機していたキャデラックに乗り込んだ4人は、パトカーに先導されて宿舎の東京ヒルトンホテル(現:キャピトル東急ホテル)へ。仮眠後の午後3時ごろから、報道陣約200人が待つ記者会見に望んだ。

来日して記者会見するザ・ビートルズ(1966年06月29日 東京・千代田区の東京ヒルトンホテルにて 時事通信社)

当時は、伝統的格闘技の殿堂とされていた武道館で、外国のミュージシャンがロック・コンサートを行うのは武道館の精神への冒とくだとの批判もあった。共同通信によると、会見で一連の騒動について尋ねられると、ポール・マッカートニー氏(当時24)は4人を代表し、「もし、日本の武道団がイギリスの王立劇場に出演しても、それがイギリスの伝統を汚すことにはならないと思う。私たちもあなた方と同じように伝統を重んじる」と返した。

この他、会見ではオカッパ頭や物々しい警備、ベトナム戦争など、様々な質問が飛んだ。1966年6月30日付の朝日新聞朝刊によると、「名誉と財力に加えてさらに欲しいものは」との質問に、彼らは「イエス。平和だ」と答えたという。

歴史的な来日写真を、以下のスライドショーで紹介しよう。

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