いつもは冷静なニュースキャスターも感情を抑えきれなかった。アメリカ・フロリダ州オーランドの銃乱射事件の犠牲者の名前をカメラの前で読み上げる際、アメリカの大手ニュース専門テレビ局CNNの人気キャスター(アンカー)のアンダーソン・クーパーさんが涙をこらえて言葉を詰まらせながら話す姿が話題になっている。
クーパーさんはCNNの看板キャスターで、同性愛者であることをカミングアウトしたことが過去に話題になった。
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この事件では、同性愛者が多く集うナイトクラブに銃を持った男が襲撃し、49人が犠牲になった。クーパーさんは事件現場の近くにたち、犠牲者の名前を読み上げた。クーパーさんは「今夜は(容疑者の)写真や名前には触れません。すでに多くのところで、報じられすぎている」と語り始め、犠牲者に哀悼の意を表すことに集中したいと述べた。
「ホアン・ラモン・グエレロさん。彼は今年(同性愛者であることを)カミングアウトしたばかりだった。家族が受け入れてくれるか不安だったが、パートナーのボーイフレンドとともに認めてくれたそうだ。22歳だった」。
クーパーさんは一人一人の名前と年齢だけでなく、人となりや同性愛者としての生き方にも触れた。「マミー(お母さん)愛してるよ」と、ある被害者が亡くなる直前に事件現場から送った携帯電話のメールも紹介した。
クーパーさんは、途中で何度も言葉を詰まらせ、大きく息を吐き、カメラに向かって名前を呼び続けた。「彼らの名前を聞いてもらうことが大事だと思った」。