パナマ文書、ソフトバンクや伊藤忠の名も 21万社の情報公開

世界の指導者らとタックスヘイブン(租税回避地)との関係を明らかにした「パナマ文書」に登場する21万余の法人とその株主らの名前が、公表された。
panamapapers.icij.org

世界各国の首脳や富裕層の隠れた資産運用を明らかにした「パナマ文書」報道を続けている国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)は5月10日、タックスヘイブン(租税回避地)に設立された21万社余の法人と、それに関連する約36万の企業や個人の名前、住所のリストをサイト上で公表した。中には日本にある企業や個人が設立に関わっているとされる法人の名前や日本人とみられる関係者の名前もあり、ソフトバンクのグループ会社や伊藤忠商事、丸紅など有名企業の名前も含まれている。

時事ドットコムは次のように伝えた。

公開されたのは英領バージン諸島や米ネバダ州、香港をはじめとする21カ所の登記情報など。日本関連では設立された24の法人のほか、400近い出資者などの名前があった。ソフトバンクは取材に「中国企業の要請で出資したが、撤退した」と答え、伊藤忠と丸紅は「適切に納税している」と説明した。インターネット通販大手の楽天やUCCホールディングス(本社神戸市)の代表らの名前も公表されたが、いずれの関係者も適切な税務対応を講じたと強調した。

タックスヘイブンは税率が低いほか、法人設立手続きが容易とされ、多くの企業が節税以外の目的でも利用している。日本では利用者が適切に所得などを申告すれば、脱税に当たらない。

 

パナマ文書、21万社の情報公開=ソフトバンクや伊藤忠の名-国際報道連合:時事ドットコムより 2016/05/10 07:29)

パナマ文書には、楽天の三木谷会長兼社長の名前も記載されている。三木谷氏は9日までにFNNの取材に対し、「節税や脱税を目的としたものではない」と説明した。

パナマ文書は4月上旬に報道されてから、ロシアのプーチン大統領の友人や中国の習近平国家主席の親族など、各国首脳が関与している疑いも次々に明らかにされている。市民から厳しい批判を受けたアイスランドのグンロイグソン首相は辞任に追い込まれた

「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)のサイトは https://offshoreleaks.icij.org/

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