『五体不満足』のベストセラーがある作家の乙武洋匡(おとたけ・ひろただ)氏について、3月24日発売の『週刊新潮』が不倫疑惑を報じ、乙武氏が謝罪した。
夏の参院選に自民党から立候補する方向で最終調整が進んでいると報じられていた乙武氏の不倫疑惑は、選挙の行方にも影響する可能性がある。
『週刊新潮』は、乙武氏が2015年末に、妻以外の女性とフランスに旅行していたことや、乙武氏が不倫を認めたことなどを報じた。
乙武氏は24日、公式サイトで以下のような謝罪コメントを発表した。
このたびは私の不徳の致すところにより、多くの方にご迷惑、ご心配をおかけして、たいへん申し訳ございません。
報道された私の行いは、これまで支えてきてくれた妻と、私を慕ってくださっている方々を裏切る行為であり、決して許されるものではありません。
以前より、妻には私のこれまでの行いを打ち明け、話し合いをしておりました。一生かかっても償いきれないほどの過ちであるにもかかわらず、妻は私を許し、やり直そうと言ってくれました。
「夫として、父として、もう一度、あなたを家族として迎え入れたい」と言ってくれた妻に、今度こそ応えたいと思っています。
失った信頼を回復するのは決してたやすいことではありませんが、いま一度、自分を見つめ直し、家族と向き合っていく所存です。
妻や妻のご両親、3人の子どもたちに心より謝罪し、またこれまでの仕事や活動のなかでお世話になっているみなさまに深くお詫び致します。
(『週刊新潮』の報道について - 乙武洋匡より 2016/03/24)
また、乙武氏の妻も、同じサイトで以下のようなコメントを発表している。
このような事態を招いたことについては、妻である私にも責任の一端があると感じております。
本人はもちろん、私も深く反省しております。
乙武氏を巡っては、自民党が夏の参院選に公認候補として擁立する方向で最終調整すると、複数のメディアが報じていた。3月19日に東京都内で開かれたイベントでは、記者の質問に「今後、私が政治という道がベストと判断する時がくれば、その中で覚悟する時がくるかもしれません」と、含みを持たせていた。
妻の謝罪コメントが並んでいたことに、政界進出との関係をいぶかる声もある。元国会議員でジャーナリストの井戸まさえ氏は、ブログで「個人的な生活にはなんら興味もないし、家族の中で納得出来ればそれでいい」と前置きしつつ、以下のように推測した。
あくまで「政治家(候補予定者)の妻」としての発言だもんね。
「危機管理上100点満点」とか言われる、かもだが、いやいや、だからこそ、胡散臭さが倍増する。(中略)その価値観とは対局にいるだろうからこそ、期待を集めた乙武氏やご家族も、すっかり「業界の人」になったということを確認した騒動である。
(井戸まさえ日誌より 2016/03/24)