イギリスのブリストルにある「コエグジスト社」は、女性従業員向けに生理休暇制度を導入する。背景にあるのは、「従業員の月経周期に気を配るのは会社にとっていいこと」という考え方だ。
新制度の下、会社は生理中の女性従業員の生理休暇取得を認め、幸せで健康な職場環境をつくる。
生理で気分がすぐれない時、従業員は帰宅できる。また、生理についてオープンに話す環境をつくり、体の調子にあわせて仕事をできるようにする。
ベックス・バクスター氏と、チームメンバーたち
取締役のベックス・バクスター氏は「私は何年も女性従業員の業務管理をしてきましたが、生理痛のためオフィスで苦しんでいる女性を何人も見てきました。そんな状態でも、彼女たちは家に帰ろうとはしません。生理痛が、体調が悪いことだと考えないからです。これは不公平です」と、地元の新聞ブリストル・ポスト紙に述べている。
女性は生理中は、体調不良になりやすいが、生理が終わった後には生産性が3倍増えるという。バクスター氏はハフポストUK版に対し、女性が多いコエグジスト社では生理を「問題」や「病気」以上のものとして考えたかったと述べた。
「生理は女性にとって自然な現象です。生理中は『冬』の状態で、身体を温めて栄養をとるようにしなければなりませんが、生理が終わった後の『春』、女性の生産性は通常より3倍高くなります。生理休暇制度は、女性が自分のエネルギーとクリエイティビティをどうやって使うかを選択できる、とてもいい方針です。女性にとっても、企業にとってもいい影響があるでしょう。生理が終わって体調がよくなれば、女性は3人分の仕事ができるのです」と、バクスター氏は語った。
コエグジスト社は、生理休暇制度を取り入れるよう企業に呼びかけるイベントを3月15日に開催する。自社の生理休暇制度もこの日からスタートする。
イベントでは、生理のサイクルにあわせて女性の身体的、心理的、精神的な健康を考える「メンストルアリティ」を提唱しているアレクサンドラ・ポープ氏が講演する。
コエグジスト社は、アーティストスタジオや、オフィス、イベントスペースを提供している。
バクスター氏はブリストル・ポスト紙に対し、「私たちの会社の理念は『信頼、愛、遊び』です。従業員はみな会社に誇りをもっていて、100%以上の力を出して働いています。制度を悪用する人はいないと思います」と述べた。
またこの制度は義務ではなく、望まない女性は休暇を取る必要はないという。
「もし生理が訪れるのが男性だった場合、このポリシーはもっと早くに導入されていただしょう。でも今は、制度が始まったことに感謝し、生理について隠すのではなく、前向きな会話を進めていきたいと思います」とバクスター氏は述べた。
ハフポストUK版に掲載された記事を翻訳しました。
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