世界で4頭しか生き残っていなかった絶滅危惧種キタシロサイのうち1頭が死に、残り3頭となった。死んだのは、「ノラ」という41歳のメス。飼育していたアメリカ・カリフォルニア州のサンディエゴ動物園がFacebookで発表した。
CNNによると、ノラは細菌感染や高齢に伴う健康状態の悪化で手当てを受けていたが、死の直前の24時間で容体が急変。獣医師の判断で安楽死させたという。41歳はキタシロサイの寿命の限界だった。
サンディエゴ動物園のTwitterは、「ノラを失ったことに打ちのめされている」と投稿した。
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キタシロサイはシロサイの仲間で、野生では絶滅したと考えられている。残された最後のキタシロサイとなった3頭は、ケニアのオルペジェタ野生動物保護区で暮らしている。なお、ミナミシロサイも「準絶滅危惧」状態に陥っていたが、保護区で個体数が回復しつつあるという。
サイの角は、漢方薬の原料や装身具の材料として珍重されており、密猟者に狙われてきた。世界自然保護基金(WWF)の報告によれば、密猟によって1960年にアフリカに2000頭以上いたキタシロサイは、1984年には15頭にまで激減した。7月には、チェコのドブール・クラーロベ動物園で飼育されていたメスのキタシロサイ「ナビレ」が死亡して、残りが4頭になったと報道されたばかりだった。
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