超豪華なエミレーツ航空、客室乗務員になる秘訣とは...

36倍の倍率を勝ち残れば、ドバイに無料の住居が提供される。

世界で最も高級な航空会社の一つとして知られる、アラブ首長国連邦のエミレーツ航空。シャワーやカクテルバー、広々としたファーストクラス席を備えた豪華な航空機もある。また11月には、民間では史上最多となる615席ある飛行機を導入すると発表した。

そんな豪華な飛行機で働く客室乗務員は、競争を勝ち残って選ばれる。採用責任者マイケル・ギルクリスト氏によれば、毎年約5500人の採用に20万人が応募する。倍率は36倍を超える。晴れて採用されればドバイ本社に無料の住居が提供される。そして6週間のトレーニングプログラムの後、素晴らしい飛行機で世界中を旅する生活が待っているのだ。

エミレーツ航空で働く客室乗務員はどうやって選ばれ、どんな生活をしているのだろう? ギルクリスト氏と2年以上客室乗務員歴として働くタマラ・ホワイト氏に話を聞いた。

高級エアラインとして知られるエミレーツ航空。客室乗務員にはどうやって応募すればいいのでしょうか?

ギルクリスト氏:オンラインで募集しています。もしくは世界中の約50の都市で毎月開かれているオープンデーに直接来てもらいます。オープンデーでは50~200人が選ばれます。選考に残った人は今度はアセスメントデーに来てもらいます。アセスメントデーでは会社説明をし、グループディスカッションや英語のテストを受けてもらいます。

ホワイト氏:アセスメントデーではまず最初に3分程度の短い面接を受けます。「あなたのことを話してください」といった質問をされます。身長の基準も満たさなければいけません。つま先で立って頭上の荷物棚を閉められるかどうかを確認されます。

外見は重要ですか?

ギルクリスト氏:美しさより洗練されたプロフェッショナルさが重要です。エミレーツの制服を着ている姿を思い描けるような人が好まれます。きれいなスーツを着て髪をきちんと整え、シンプルでエレガントなお化粧をして、清潔感がある服装で来ることをお勧めします。

客室乗務員の経験は必要ですか?

ホワイト氏:いいえ、私は客室乗務員の経験はありませんでした。明るい性格は必要だと思います。

ギルクリスト氏:我々は「グローバリスタ」を求めています。グローバリスタとは活気のある都市を旅行し、新しい食べ物に挑戦し、世界中の違いを体験したいと願う人です。お客は様々なバックグラウンドを持った人たちです。だから乗務員にも、オープンな人を求めます。お客に好奇心を持ってもらいたいのです。また、環境への順応性も必要です。採用されればドバイに移住しますから。

仕事のために、ドバイに引っ越すのはどういう感じでしょうか?

ギルクリスト氏:我が社がドバイに60以上の建物を所有しており、乗務員たちはそこで一緒に生活します。そこは我々が理想とするコミュニティーです。乗務員たちはトレーニングの学校に通ったり、仕事に行ったりします。家具付きのアパートが提供されるので、新人でも仕事を始めやすいという利点もあります。

ホワイト氏:ほとんど仕事で飛び回っていますから、ドバイには月の半分くらいしかいません。友人もいますが、それぞれフライトスケジュールが違うので、グループでの外出は難しいです。

フライト先はどのように決まりますか? 路線は固定なのでしょうか?

ホワイト氏:毎月、旅程表が配布されます。例えば、来月私は6日間の旅程でトロント、リスボン、でシドニー、オークランド、それからプラハに行きます。旅程表は同僚と交換してもいいんです。私はいつも新しい場所に行きたいので同僚と交換しています。

仕事のために美しい容姿を保たなければいけないというプレッシャーは感じますか?

ホワイト氏:制服を着れば、それでもう求められる姿になります。赤い帽子を被って口紅をつけ、髪は頭の後ろで結びます。透明か赤のマニキュアをしますが、最近何もつけなくてもいいようになりました。私は外見を整えるのが好きなので、容姿に関する要求はそれほど大変ではありません。

単刀直入に聞きます。エミレーツの客室乗務員は、見た目通りに素晴らしい仕事なのでしょうか?

ホワイト氏:ほとんどが素晴らしい仕事です。一番大変なのは長旅で体が疲れることです。勤務中は一睡もできません。でも多くの場所や国を訪れたことを考えたら、疲れなんて何でもありません。仕事を始めた時は1年だけ働いて世界中を見たら辞めようと思っていました。でも気付けばもう3年近く働いています。一度始めたら辞められない、とても素晴らしい仕事です。

※内容をわかりやすくするため、インタビューには編集を加えています。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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