飛びぬけた、歯医者さんがいた。
ある野生生物写真家が、キリンの歯の間から食べ物をついばんでいる小鳥アカハシウシツツキに気づき、背の高い相棒の歯医者として働く、驚きの(衛生的な!)瞬間をとらえた。ロシア・モスクワ出身の写真家、ユリア・スンデュコヴァさんがタンザニアのンゴロンゴロ保全地域で、種を越えた交流を捉えたのは2014年のことだが、11月6日にこの写真が再びインターネットで取り上げられた。
YULIA SUNDUKOVA/CATERS NEWS
「野生生物相手の場合、最高の瞬間がいつ訪れるかは、誰にもわかりません」と、スンデュコヴァさんはハフポストUS版に語った。「面白い写真なので、人々に、野生生物とその保護について考えてもらうのに役立てるかもしれません」
小鳥が、大きな動物の口に入り込むのは危険だと思うかもしれないが、大丈夫。反則行為は起こらない。1999年に発表された「オックスフォード・ジャーナル」の行動生態学のレポートによると、アカハシウシツツキは、キリンなどのアフリカに生息する大型哺乳類と共生関係にあり、他の動物の歯間や肌にある食べ物をついばむことで、必要な栄養の大半を得ているという。
しかし一部の調査によれば、共依存の関係になるケースもあるようだ。「ナショナルジオグラフィック」によれば、哺乳類の皮膚にいるダニをエサとする一部の鳥は、食べ物を維持するために、エサ場となる動物の傷口を開いておく場合もあるという。しかし、小鳥の歯医者さんの往診は、健康的で双方にメリットがある。歯を清掃している間、キリンはちょっと嫌がっているように見えるかもしれないが。
「一番おかしかったのは、キリンの立ちかたでした」と、スンデュコヴァさんはテレグラフ紙に語った。「歯医者で早く終わってほしい、とひたすら願っている人間のふるまいを思い出させるものでした」と。
気持ちは分かるよ、キリンさん。私たちも経験したことがあるから。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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