秋から冬に向けて、日ごとに寒くなるこの時期。日によって気温が大きく違うので、羽織るものは何にしようか、マフラーは必要かなど、出かける前に服装で悩みがち。外に出てから「しまった!」と後悔しないためには、どうすればよいのでしょうか。
■気温と服装の関係
服装と気温は密接に関わっています。部屋の中が温かいので、薄着で外出すると、寒くてびっくりということもよくあることです。
外で「何か羽織物を持ってくれば良かった…」と後悔することもあれば、脱げない厚手の服を着て行ったのに昼間や屋内が思った以上に暖かくなり、汗ばんでしまうことも。
その日の服装は、朝ちゃんと天気予報を見ることが大切です。
気温別のおすすめの服装は、以下の通り。
25℃以上…半袖
20℃以上25℃未満…長袖シャツ
16℃以上20℃未満…ベストまたは薄手のカーディガンを羽織る
12℃以上16℃未満…薄手のセーター
8℃以上12℃未満…薄手のコート
5℃以上8℃未満…厚手のコート
5℃未満…ダウンなどの防寒性にすぐれた防寒着、マフラー、手袋などの小物
気温は1日の中で変動するので、天気予報では「最高気温」「最低気温」が表示されます。最高気温を記録する時刻は昼過ぎのことが多く、最低気温を記録する時刻は早朝であることが多いです。風の弱い晴れた朝は、気温がぐっと下がります。そして、そのまま晴天が続けば、昼間の気温は大幅に上がります。
ただし、天気によっては必ずしもそうではないときがあります。たとえば、曇りや雨の日は、朝はさほど冷え込みませんが、昼間の気温も上がりません。風にも注目です。日中は晴れていても、北風が強ければ気温はどんどん下がります。たとえ曇りでも南風が強ければ気温はどんどん上がります。
できれば、この気象庁のサイトのように、時系列で天気や気温がわかる天気予報をチェックし、自分が外出する時間帯の気温がどうなのかを確認しておくと安心です。
出典:気象庁
■体感温度にも注目したい
服装を決める上で欠かせない気温ですが、体感温度は気温とは必ずしも一致しません。風が強ければ体感温度は下がりますし、湿度が高いと体感温度は上がります。
体感温度は天気予報では通常は表示されませんが、気温と湿度と風速を入力すれば、だいたいの体感温度が表示されるサイトもあります。
風速が天気予報で表示されていなければ、天気図を見るのもひとつの手。これからの季節は、下記のように西高東低の冬型の気圧配置になりやすいです。この気圧配置のときは日本付近の等圧線が縦縞模様をしており、その間隔が混み合っていると、とても冷たい風が吹きます。
出典:気象庁
風の強い日は、ニット素材のケープやカーディガンなどは、風が網目をすり抜けて体の表面まで直撃するため、たとえ厚手であっても羽織る意味がありません。目の詰まったコートを羽織るほうがよいでしょう。さらに、マフラーを巻いて首元を温めることをお勧めします。
気温の変動の激しいこの季節。天気予報を上手に活用して、快適な服装でお出かけしたいものです。
(気象予報士・ライター 今井明子)
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