エイベックスがJASRAC離脱 音楽著作権ビジネスが活性化か

音楽最大手のエイベックス・グループ・ホールディングスが、日本音楽著作権協会(JASRAC)に任せていた約10万曲の著作権管理を系列会社に移す手続きを始めた。

音楽最大手のエイベックス・グループ・ホールディングスが、日本音楽著作権協会(JASRAC)に任せていた約10万曲の著作権管理を系列会社に移す手続きを始めた。これまでJASRACがほぼ独占してきた著作権管理ビジネスに競争が生まれ、音楽市場の活性化につながる可能性がある。朝日新聞デジタルなどが10月16日に伝えた。

管理事業者はレコード会社や放送局、カラオケ店、飲食店などから著作物の使用料を受け取り、作家らに著作権料を分配する。エイベックスによると、今後、それぞれの楽曲の著作権者の合意を取り付け、系列の著作権管理業社イーライセンスに管理を任せる。

イーライセンスの管理手数料は、たとえばCDを販売した場合、使用料の5%で、JASRACの6%よりも安い。その分、権利者への分配金が多いとされる。また、無償の宣伝用CDを作るときは使用料を取らないなど、レコード会社の宣伝活動をしやすくしている。

エイベックスがJASRAC離脱 音楽市場が活性化か?:朝日新聞デジタル 2015/10/16 15:06)

エイベックスは安室奈美恵さんや浜崎あゆみさん、EXILEら人気アーティストを抱える。ライブなどでの楽曲の演奏権を除く音楽著作権の管理をイーライセンスに委ねるという。

JASRACが管理する国内外の楽曲は約330万作品に上り、2014年度の使用料徴収額は約1125億円。JASRAC広報部は「個別の契約内容なので答えられない」と説明しているという。

日経新聞は「エイベックスに追従する動きが広がり、JASRACの独占が崩れれば、管理事業者が使用料の引き下げや販促支援などを打ち出して業界活性化の糸口になる」と報じている。

【関連記事】

関連記事

注目記事