オレゴン州の大学で銃乱射、10人が死亡 オバマ大統領「呆然としている」

アメリカ・オレゴン州西部のローズバーグにあるアンプクワ・コミュニテイ・カレッジで10月1日午前10時半ごろ、銃乱射事件が発生し、少なくとも10人が死亡、20人がケガをした。

アメリカ・オレゴン州西部のローズバーグにあるアンプクワ・コミュニテイ・カレッジで10月1日午前10時半ごろ、銃乱射事件が発生し、地元の複数のメディアによると少なくとも10人が死亡、20人がケガをした。

【UPDATE 2015/10/01 11:30】

CBSとNBCによると、地元警察は銃撃の実行犯をクリス・ハーパー・マーサー容疑者と断定した。マーサー容疑者は銃3丁とライフル1丁で武装していたという。マーサー容疑者はカレッジの生徒ではないと当局は述べた。当局は容疑者とカレッジとの関連を引き続き捜査している。

また、地元当局によると、マーサー容疑者は事件前日の夜匿名掲示板「4chan」に犯行声明を書き込んでおり、「北西部にいるなら、明日学校に行くな」と書き込んでいた。書き込みは、「じゃあな、スペースロボット」と締めくくられていた。

ローズバーグのジョン・ハンドリン保安官は1日午後の会見で、大学構内での銃撃戦の末、男性の容疑者を「制圧した」と発表した。

ハンドリン保安官は、容疑者は死亡したと述べたが、死者やけが人の詳細は明らかにしなかった。

オレゴン州のケイト・ブラウン知事は会見で、容疑者は20歳の男性だと明らかにした。

「今日、オレゴン州南部は不幸な午後となってしまいました。実に恐ろしい日です」と、ハンドリン保安官は述べた。

「ここは小さなコミュニティです。多くの友人や家族がこの大学に関わっています。個人的に、大学に勤務している知り合いは多い。学校にいた人たちの安否が心配です」

保安官事務所の声明によると、学生たちは近所の催事会場まで避難した。ハンドリン保安官によると、引き続き大学構内の建物や車を捜索しているという。

ローズバーグにあるマーシー医療センターは、10人の負傷者を受け入れた。レーン郡のスプリングフィールドにあるセイクリッドハート・リバーベンド医療センターには3人の負傷者を収容されている。同医療センターはTwitterで、収容されたのは全員女性で、年齢は18歳と34歳だという。軍の医師と看護師たちも自発的に治療に当たっている

学生や大学職員が銃撃後、大学構内から避難する

マーシー医療センターの救急医療室に負傷者が搬送される

複数のメディアによると、事件を目撃した18歳の学生の証言として、銃撃が発生する前に容疑者が構内にいる学生たちに彼らの信仰する宗教を尋ね回っていたという。ニューヨーク・タイムズはこの学生の証言を後ほど記事から削除した。

アンプクワ・コミュニテイ・カレッジ

オレゴン州で3番目に大きい都市ユージーンから南におよそ70マイル(112キロ)に位置するアンプクワ・コミュニテイ・カレッジは現地時間10時45分から閉鎖された。CNNによると、銃撃は大学構内にあるスナイダー・ホールの教室で発生した。

アンプクワ・コミュニテイ・カレッジは南アンプクワ川沿いにあり、キャンパスは約40万平方メートルの広さがある。ハンドリン保安官は1日の会見で、カレッジはダグラス郡の中で唯一の高等教育機関だという。アンプクワ・コミュニテイ・カレッジのウェブサイトは銃撃事件後ダウンした。

アンプクワ・コミュニテイ・カレッジのリタ・キャビン臨時代表は会見で、カレッジは2日も閉鎖され、週末も講義や催事もすべて中止されるが、5日には再開させる意向を示した。「非常に結びつきが強いコミュニティなので、地域全体で今日起きたことに対処します。とても恐ろしい出来事です」

キャビン氏はまた、学内全体に警備員を配置していたが、カレッジのポリシーとして武装していた警備員は一人もいなかったと述べた。

会見するオバマ大統領

ホワイトハウスによると、オバマ大統領は国土防衛アドバイザーのリサ・モナコ氏から説明を受け、1日中情報の収集にあたっていた。オバマ大統領は1日夜会見し、「(繰り返される銃乱射事件に)私たちは感覚が麻痺している。今回の事件は政治課題とすべきであり、私たちの日常生活、そして全国民に関わることだ。これ以上、大統領在職期間中にこうした哀悼の意を表明する必要がないように願う。しかし大統領としての経験上、それを保証することができない。口にするのも恐ろしい。そして、こうした悲劇は変えられるはずだ」

銃規制を訴える団体「エブリタウン・フォー・ガン・セーフティー」によると、2015年にアメリカの学校で発生した銃撃事件は、今回で45件目になるという。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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