参院で議論中の安全保障関連法案について、与党は9月16日夜にも、参院特別委員会で採決する構えを見せている。これに対して民主党などは、あらゆる手段を使って法案成立を阻止する方針だとしていたが、民主党の榛葉賀津也(しんば・かつや)参院国対委員長は16日、ピケなどは行わない考えを明らかにした。
榛葉氏はこの日、国会内で開いた定例記者会見で、記者に「あらゆる手段を使って阻止するというが、ピケなども行なうのか」と聞かれ、「ピケを張るとか、そういう品のないことはやりません」と回答。その理由について、「ここは言論の府ですから」と述べた。
さらに榛葉氏は次のように続けた。
「しっかり議論をして、手続きに乗って、しかし、国民が納得しない議事の進め方、思い上がった数の力にかまけた委員会の運営、これは、正々堂々と阻止をしなければならないと思っています」。
榛葉氏は会期末が27日で、まだ10日以上あると指摘。15日の中央公聴会と16日の地方公聴会で出た国民の意見を元に議論を深めず、すぐに採決を行おうとしている与党の姿勢に対し、「中央、地方の公述人の皆さんの発言は、単なるガス抜き、やらせだったんですか。与党は国民の声を無視するんですか。国民の声は単なるやらせで、採決をやるための舞台作りなんですか。こんな乱暴なやり方は、絶対に許してはいけない。政府もやり方が乱暴なら、立法府も極めて乱暴。万死に値しますよ」などと憤った。
その上で榛葉氏は、16日午後6時から行なわれる、採決の前提となる参院特別委の締めくくり総括質疑が、鴻池祥肇委員長(自民党)の職権によって開催が決まったことについて、「非常識」「品のない委員会」と批判。「国民を無視するかのような、採決のためのアリバイづくりのような2時間は取りやめろ。そして、頭を冷やして、18日定例日に、7時間でもやったらいいじゃないですか。総理も出てきて下さいよ。しっかり議論をした方がいいと思いますね。ですから我々は、ルールに則って、我々のできる抗議をしていきたいと思います」と述べた。
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