記録的豪雨で堤防が決壊した鬼怒川。茨城県常総市では、多くの家が濁流に飲み込まれたが、流れに負けずに残る白い家が注目を集めた。その家自体が残っているだけでなく、流れてきた2軒の家を食い止め、屋根に残る人々と犬2匹の命も救ったためだ。
9月14日放送のフジテレビ系「めざましテレビ」によると、この白い家に住む女性と2人の子供は逃げ遅れて家に留まり、堤防決壊から約3時間後、自衛隊のヘリコプターによって救助された。
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この家の持ち主の40代の男性は「元々この家を建てるときに、ヘーベルハウスさんなんですけど、『家にいたほうが安心だよ』というのを聞いていた」と話し、以前から災害時は家に留まるよう、家族で話をしていたという。
日刊スポーツによると、この家は3年前に新築された。家の持ち主は東日本大震災をふまえて「地震に強い家にしたかった」としており、鉄骨2階建てで、コンクリートの基礎の他に、18本のくいが地中に打ち込まれている設計になっているという。
めざましテレビなどでは、13日のこの家の様子が伝えられていたが、濁流によって家と地面との隙間の土は流されても、基礎がしっかりと地面に打ち込まれ、家を支えている様子が映っていた。
しかし、濁流で流された木々や家々がこの家にぶつかる衝撃は大きかった。家の持ち主の男性はその衝撃について「自宅に残っていた中学生の息子も、足がガクガク震えてしまったと言っていた」と語った。
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施工した旭化成ホームズのヘーベルハウスの関係者は「家のかたが無事で良かった。再建には、できる限り協力したい」と話した。
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【訂正】2015年9月16日 21時32分
当初の記事で、白い家を引用元のとおり「鉄筋2階建て」と表記していましたが、正しくは「鉄骨2階建」の誤りでした。
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